“夏バテ”というと、夏の終わりに暑さによる疲れが 出て起こるものと思っている人が多いことでしょう。 しかし、暑くなり始めた、この時期も夏バテ状態にな りやすいのです。特に、大人よりも子どもは、熱中症 をはじめ、夏バテを起こしやすいといわれています。 気温の上昇に備えて、自分たちはもちろん、子どもた ちの夏バテケアについてお伝えしましょう。
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“夏バテ”というと、夏の終わりに暑さによる疲れが 出て起こるものと思っている人が多いことでしょう。 しかし、暑くなり始めた、この時期も夏バテ状態にな りやすいのです。特に、大人よりも子どもは、熱中症 をはじめ、夏バテを起こしやすいといわれています。 気温の上昇に備えて、自分たちはもちろん、子どもた ちの夏バテケアについてお伝えしましょう。
最近、子どもの夏バテが増えているといいます。夏バテといえば、仕事が忙しく、疲れが溜ま りやすい大人世代がなるもので、子どもはあまり関係ないものと思われてきました。でも最近、 子供にも増加しているのです。その原因は、大きく3つあります。
■遊びに夢中で熱中症になりやすい 外遊びなどに夢中になってしまうと、子どもは暑さによる体調の変化を忘れてしまいがちです。水分 補給などを忘れて、炎天下で遊ぶことで脱水状態になった子どもは、汗をかくことが少なくなったために 汗腺の発達が悪く気候順化が上手に行えません。それによって、体内に溜まった熱をうまく放出できず、 熱中症や夏バテしやすい体質になっているのです。
■快適室内生活で発汗がしにくくなっている 昔に比べて、子どもの汗腺が低下しているという報告があります。 汗は、私たちの体温調節には欠 かせないものです。汗をかくことで、体の熱を放出し、クールダウンしているのです。この発汗に欠かせ ないのが、汗を出す汗腺です。汗腺は、3~4歳の幼少期に発達すると言われています。ですが、昔に 比べて、エアコンの普及や室内遊びが多くなった子どもは、汗をかくことが少なくなったために汗腺の発 達が悪く気候順化が上手に行えません。それによって、体内に溜まった熱をうまく放出できず、熱中症 や夏バテしやすい体質になっているのです。
■お菓子やジュースばかりで、栄養が偏って暑さ負けしてしまう 子どもは暑いと、ジュースやアイスばかりを食べがちです。ご飯の時間になっても、「暑いから食べた くない」と食欲が低下。この状態は夏バテを悪化させます。特に、ジュースやアイスなどの甘い物は、糖 分の代謝にビタミンB1を多く使います。ビタミンB1は、夏バテ予防に欠かせない栄養素です。甘い物ば かりでビタミンB1がきちんと摂取できていないと、糖代謝のバランスが崩れて、夏バテが悪化してしまう のです。
これから夏本番です。気温の上昇も、より大きくなります。最近では環境変化の影響もあり、猛 暑日も続きます。今この時点で、「すでに夏バテぎみ」、「暑いと疲れてしまう」なんて症状があると、 これから、より体力がなくなる可能性があります。放っておくと慢性的な不調になり、自律神経失 調症のような症状に悩まされることになります。
夏バテに強くなるには、大きく発汗機能を高めること、しっかり栄養を摂ること、さらにきちんと体 を休めることが大事です。子どもたちはもちろん、この方法は大人にも活用できるので、子どもと 一緒にママもチャレンジしてみるといいでしょう。
対策1 発汗習慣を持ちましょう エアコンが効いた室内はそれほど熱中症の心配はありませんが、発汗力が低下してしまう可能 性があります。一定の割合で、外気を肌で感じることも重要です。 水分補給しながら、適度に運動をして発汗習慣を身につけましょう。 運動以外にはお風呂も有効です。少しぬるめの38~40度のお湯につかる習慣をつけて、汗を きちんと出せるようにしましょう。
対策2 豚肉でビタミンB群をしっかり補給! 夏バテ対策に重要な栄養素は、ビタミンB群です。特に子供は甘い物やスナック菓子などを多く 食べがちです。その代謝にビタミンB群は必須です。この栄養素が不足すると、だるくなり、夏バ テを起こしやすくなります。 意識して、ビタミンB群を料理にプラスしてあげるといいでしょう。 ビタミンB群が豊富な食材の代表は豚肉です。たんぱく質も摂取できるので、とても効率的。また、 ニンニクもスタミナアップに効果的です。豚肉のニンニク風味焼きなど、メニューを工夫してみると いいでしょう。
対策3 水よりもミネラルバランスを考えた水分補給を 夏の暑い時期は、熱中症対策に水分補給は必須です。でも、注意すべきは、飲み物の種類で す。水分補給というと液体のものであれば何でもいいと思いがちです。 まず、ジュースなどの甘い飲み物は、一見脱水補正や夏バテによさそうに思いますが、糖の代 謝にビタミンB1を使いますし、なによりミネラルが不十分な単なる甘い飲み物は、飲み物中の糖 質が代謝されると、残る成分は水だけということになり、発汗によって喪失したミネラルが補充で きず逆に夏バテしやすくなります。また、水のみだと逆に体内の電解質のバランスを悪くすること があります。発汗が多いこれからの季節は、単なる水よりも電解質バランスを考えたスポーツドリ ンク的なものがオススメです。
対策4 1日の疲れはその日のうちに睡眠で取る習慣を! 最近、睡眠時間が短い子どもが増えています。睡眠は1日の疲れを回復するためにとても重要 なものです。翌朝起きて、疲れが残っているという状態が続くと、夏バテは進行しやすくなります。 寝苦しい夏が来る前に、疲れを取る睡眠を心がけておくことが大事です。
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