山田 朱織(やまだ しゅおり)
1回、2回と寝具環境についてお話してきました。人間の睡眠はちょっとしたことに影響されて質を落としてしまうと山田先生はいいます。今回は、赤ちゃんにとっていいと思ってやっている“添い寝”についての問題点を山田朱織先生に解決してもらいましょう。
寝具環境も整えたのに、なかなか睡眠の質が向上しないという人もいます。そういった方にお話しを伺ってみると、ある共通した問題が出てくることがわかってきました。
それは、“添い寝”です。添い寝する相手は、パートナーであったり、子どもであったり、最近ではペットという人も少なくありません。添い寝できるのは仲がよくてとてもよいことなのですが、体の疲れを取るという睡眠の本来の目的からいうと、非常に負担が大きいことになります。
人の寝相は、非常に微妙で、枕元に本を置いているだけで、体はその本に反応して不自然な寝返りを打つようになるのです。それが人やペットなどになるとより影響は大きくなって、自由に寝返りが打てず、疲れが取れない睡眠になってしまうのです。
お子さんにしてもペットにしても、かわいいのでとてもつらいことですが、添い寝を続けていると、自分だけでなく、お子さんやペットも熟睡できないことに。ですから、少しずつでいいので一緒に寝る日を減らしていく努力をしましょう。
お子さんの場合は、寝つくまでは一緒に。でも、そのあとは別々に。ベッドを別々にすれば同じ部屋でもいいのですから。
パートナーの場合も同様です。自分だけでなく、相手も熟睡できないということを考えて、少しずつ減らしていくといいでしょう。
夫婦で同じベッドを使用したい場合には、ひとつのマットレスだとどうしても相手の寝返りの影響を受けてしまうので睡眠は浅くなります。マットレスの沈み込みなどの影響を受けないように、シングルふたつを使って並べて、ダブルサイズにするなどの工夫を。
この記事の監修
山田 朱織(やまだ しゅおり)
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