(前回の続きです)
梅雨明けした途端、連日の猛暑。夜になっても暑さが治まらず、寝苦しくて寝つきが悪くなっている方、とても多いと思います。そこで私が、みなさんに代わって『パラマウントベッド睡眠研究所』の、木暮貴政(こぐれ・たかまさ)さん(左)と、山品善嗣(やましな・よしつぐ)さん(右)に、夏でも快適に眠れる寝具選びのコツを伺ってきました。
「夏は、寝室やベッドに熱がこもりやすいので、空気を入れ替えたり、寝室をエアコンで冷やしておくといいですね。快適な室温は、人によって違いますが、寝室を28℃にすると、裸でちょうどいい温度だといわれています。湿度が低ければ、パジャマ着用時に28℃でも寝つけるかもしれませんが、高温多湿な夏は、もう少し低いほうが快適に眠れるでしょう。
また、寝返りしないと、マットレスと接している箇所に体温がこもってしまい、36℃近くになってしまうことも。前回お話しましたが、寝返りにはこもった熱を逃がす働きがあるので、寝返りしやすい等反発のマットレスを使うと、夏でも蒸れずに眠れるはずです」(木暮さん)
マットレスは、1年中同じでも、その他アイテムを替えることで、涼しさを感じることはできるのでしょうか?
「麻やシルクのシーツは、涼感があります。麻はシャリっとしたヒンヤリ感、シルクはつるっとしたヒンヤリ感ですね」(木暮さん)
実際に触れてみますと、麻もシルクも、コットン素材のシーツに比べて、明らかにヒンヤリとした感触。天然素材で肌触りも最高です♪ 寝返りを第一に考えたマットレスを開発しているのがスマートスリープ。スマートスリープ ストアでは、マットレスに合わせられるよう、シーツやベッドパッド、掛け布団など、世界中から厳選された寝具も取り扱っているのです。
「夏にオススメなのが、蒸れを解消する麻のベッドパッド(34,650円~/税込)。これは、京都の寝具メーカー『イワタ』製で、40㎝以上も厚みのある麻綿を、たった1㎝に圧縮。汗を吸収し、発散させるチカラが強いのです。表の生地も麻100%。さらに、表面に独特な凹凸のシワをつけることで、表面積を大きくし、放熱性や吸放湿性をアップ。ご家庭で水洗いでき、日干しもできます」(山品さん)
2012年の日本睡眠学会学術集会にて、この麻ベッドパッド&麻シーツ、そして、ポリエステルのベッドパッド&コットンシーツを比較対象にした実験が発表されました。その結果、昼寝での実験ではありますが、高温多湿な環境での寝つきについて、麻パッド&麻シーツのほうが、眠りへのスムーズな移行と、深い眠りの出現を促すことができた、との報告が。う~む、麻の涼感はサイエンス的にも確かなのですね。
「真夏を過ぎて季節の変わり目になると、暑かったり寒かったり、日によって室温は大きく変動します。そんなときに便利なのが、カウフマンの2枚あわせ羽毛掛け布団(367,500円/税込)。1枚は薄い羽毛で、もう1枚は厚手の羽毛。暑さを過ぎて涼しさを感じる夜は薄手の1枚使用。寒くなったら厚手の1枚使用。本格的に寒くなったら2枚重ねで使用すると、どんな気候にも合わせられます。しかも、軽さが自慢なので、2枚重ねてもエアリーな寝心地で、寝返りもしやすいのです」(山品さん)
季節の変わり目に、寝冷えしてよく風邪をひく私にピッタリな機能性羽毛布団! 他にも、四季折々の寝具を取り揃えているので、季節ごとにスマートスリープ ストアをチェックするのも楽しそう♪
「あと、寝つきをよくするために、夕方、軽い運動をするといいでしょう。睡眠と体温は密接な関係があります。体温の高い時間は活動(覚醒)に適し、体温の低い時間帯は休息(睡眠)に適しています。夕方は体温の高い時間帯で、運動するのに適した時間帯。軽く汗ばむくらいの運動で、体温を上げることによって、夜の体温との高低差が大きくなり、心地よい眠りへと誘われるのです」(木暮さん)
真夏の運動は、日中よりも、少し涼しくなった夕方のほうが体に負担がかかりにくい。しかも、夕方の運動が快眠へと導くとは知りませんでした。暑いのでダラダラ過ごし、運動を避けがちな夏ですが、それも寝つきの悪さを助長しているのかもしれませんね。涼感のある寝具と共に、夕方の軽い運動、ぜひお試しください!
取材・文/美容ジャーナリスト 藤田麻弥
【プロフィール】
雑誌やWebにて、美容と健康に関する記事を執筆。化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンスのある情報を伝えるため、日本抗加齢医学会や日本香粧品学会を始め、多くの学会やセミナーを聴講。自身もアンチエイジングに関するセミナーの企画・コーディネートを務める。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研パブリッシング)がある。
【最近のハマりもの!】
薬膳レストラン10ZENの薬膳カレーにハマっています。お店は、品川駅高輪口から徒歩4分ほどに位置する、ニホンドウ漢方ミュージアムに併設。本場スリカンラから取り寄せたスパイスと漢方が絶妙にブレンドされ、味も◎。ランチを食べた日の夕方は、脚のむくみが軽減しているので、デトックス効果が期待できます。漢方ブティックでは、薬剤師さんにいろいろ相談でき、肌年齢や血圧・血流も無料測定できるのでオススメ!
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