ドロドロに疲れた夜、お風呂に入るより、すぐにでも眠りたいことってありますよね? 翌朝シャワーを浴びればいいし、なんて。特に男性は、お風呂に入らず、朝シャワーで済ませている方、結構多いようです。徹夜仕事の多い私も、お風呂に入らず寝てしまうこともたびたび……。でも、年齢を重ねるごとに「お風呂に入らずに寝た翌朝は、なんだか疲れがとれない」と感じることも。
疲れているからすぐに寝たい。でも「ぐっすり寝たな~!」という熟睡感も欲しい。相反する欲求を叶えることはできないものか!? と、快眠セラピストの三橋美穂(みはし・みほ)さんにお話しを伺ってきました。三橋さんは、眠りの大切さや寝具の選び方など、具体的にわかりやすく提案してくださるので、各メディアの睡眠特集に欠かせない存在。『快眠セラピー』(KKロングセラーズ)などのご著書や監修したCDも多いのです。
「40代になると筋力が落ちてくるので、熱を生み出しにくくなるんですね。だから、平熱も下がり代謝も下がる。本来なら、就寝前にお風呂に入り、温まってから寝ることをオススメします。体の深部体温が下がっていくことで、寝つきは良くなりますから。そのためにも、手足を清潔にし、温めておくことが大切です」(三橋さん)
なぜなら、体の熱は主に手足の末梢血管から放出されるからです。熱は温かいところに向かう性質が。手足を温めておくと、熱が向かって放出されやすいのです。冷え性で手足が冷たい人は、うまく熱が放出されないので、深部体温が下がらず、寝つきが悪くなっている可能性も。
「どうしてもお風呂に入らず寝たい場合でも、足湯だけはしてください。足を清潔にしてから床につくことも、寝つきを良くする方法なのです。足は汗腺が多く、発汗することで熱を放出。ところが、1日の汚れがついたままだと、汗腺が塞がってしまい、うまく発汗できないのです。手は1日に何回も洗いますが、足はそうもいきませんから。43℃くらいのお湯に、10分ほど足を浸してみましょう」(三橋さん)
足湯するだけでも、汗腺の詰まりがとれて温まるから一石二鳥。私も、このアドバイスを受けてから、どんなに忙しくても、足湯だけはして寝るようにしています。すると、スーッと眠りにつけて、寝起きも爽快! 熟睡したという充足感があります。
「ただ、睡眠中、体が冷え過ぎると、夜中に何度も尿意で目覚めてしまうことも。加齢と共に体温が低くなるので、体の中に余分な水があると、さらに冷える。だから、尿を出そうとするわけです。そんな方は、腹巻をして寝るといいですね」(三橋さん)
写真のピンク腹巻は、三橋さんがプロデュースした、シルクのおやすみアイテムnelne(ネルネ)シリーズのひとつ。肌触りのいいシルクは、吸湿性・放湿性・速乾性に優れ、冬は暖かく夏はサラっと。締め付けることなく体にフィットするので、内臓を冷えから守ってくれます。こんな可愛い腹巻だったら、寝姿を見られても恥ずかしくないですね♪
取材・文/美容ジャーナリスト 藤田麻弥
【プロフィール】
雑誌やWebにて、美容と健康に関する記事を執筆。化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンスのある情報を伝えるため、日本抗加齢医学会や日本香粧品学会を始め、多くの学会やセミナーを聴講。自身もアンチエイジングに関するセミナーの企画・コーディネートを務める。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研パブリッシング)がある。
【最近のハマりもの!】
糖尿病の方は、糖分を控える生活の反動からか、甘味に敏感になる、とドクターがおっしゃっていました。だからなのか、人工甘味料では舌が満足しにくいようです。私も、質のいい天然の糖分を、少量だけ摂って味わうよう食生活に変えました。中でも、血糖値が急上昇せず、風味のいいメープルシロップの自然な甘さにハマっています。
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