実は眠りと体温は連動しているんです。ご存知でしたか?
私たちの体は体温が下がるときに眠くなるようになっています。つまり、眠りに入るときには体が体温を下げようとするので、熱放散が起き皮膚温が上がります。例えば、赤ちゃんがぐずるとき、体が熱くなっていませんか? それは眠たいからなのです。逆に、夜ベッドに入っても既に手足が冷たくなっていると、体温が下がっていかないのでいつまでも眠れなくなるのです。
眠る前に体を芯まで温めると、その後の体温が下がりやすくなり、入眠がスムーズになります。
一番いいのは、熱すぎない湯加減のお風呂にゆったりつかること。体が温まるだけでなく、リラックスすることで自律神経の副交感神経が優位になります。副交感神経は皮膚温を上昇させる働きもします。
さらに、下記の3つの方法もぜひ試してみてください!
入浴後体がやわらかいうちに、軽くストレッチをすると、血流がよくなる上に、こりや緊張がほぐれてリフレッシュ効果も得られ、気持ちよく眠れます。
激しい運動は神経を興奮させてしまうので、じわ〜っと伸ばすストレッチがちょうどいいのです。
①手足をぶらぶらストレッチ
仰向けになり手足を上に上げて、手首と足首をぶらぶらと動かします。手足がほぐれて温まってくるまで続けます。
②太もも前側伸ばしストレッチ
壁か椅子の背のそばになって、左手で体を支えます。右手で右足の足首を持って、ひざをしっかりと曲げ太ももの前側を伸ばします。このとき、勢いをつけるとストレッチにならないので、ゆっくりじんわりと気持ちよく伸ばすのがポイント。さらに、腰を反らせてしまうと腰を痛めるので注意しましょう。
寝入りばなの足がポカポカしていれば、気持ちよく眠れます。
ベッドに入る前に、部屋や寝具を温めておくのはとてもいい方法です。ただし、ベッドに入ったら電気毛布やエアコンのスイッチはオフに。体温が徐々に下がっていくことが大事なのですから。また、電気毛布などをつけっぱなしにして寝るのは、皮膚から水分を奪い乾燥してしまうのでお肌のためにもよくありません。
その点では、古くからの「湯たんぽ」は理にかなっていますね。眠る前に布団に忍ばせておくと足元がポカポカ、次第に温度は下がっていきますから睡眠を邪魔せずオススメです。
足が冷たいとき、靴下をはいて寝ている人も多いはずです。でも、ぴったりサイズやしめつけがある靴下は、逆効果。最初は足先を温めても、寝ながらかいた足裏の汗が冷えて、逆に血行を悪くしてしまうのです。
靴下をはいて寝るならワンサイズ大きめのゆるゆるの靴下を。足元がポカポカのままベッドに入り、朝起きたら「勝手にするんと脱げていた」「熱くて脱いでしまっていた」。それくらいのゆる〜い靴下がオススメです。
取材・文/及川夕子
よくある質問