9月になりました。文化の秋、芸術の秋ですね。音楽の中でも、特にクラシックは、脳からリラックスモードのα波が多く出るといわれています。日々、仕事や家庭のことで頭をフル回転させている方にとって、クラシック音楽はホッとするようなヒーリング作用をもたらすことでしょう。その効果を最大に受けるには、やはりコンサートなどで生演奏を聴きたいものです。
でも、クラシックコンサートは料金が高いから……と躊躇していませんか? だったら、300円で楽しめるミニコンサートはいかがでしょう。上野にある旧東京音楽学校 奏楽堂では、毎週日曜日に東京藝術大学学生によるコンサートを開催。入館料300円でクラシック音楽の演奏を聴けるのです。
第1、第3日曜はチェンバロの演奏。第2、第4日曜はパイプオルガンの演奏です。午後2時と午後3時の2回、各回30分程度のコンサート。私は、個人的にパイプオルガンの音色が大好きなので、第2、第4日曜日によく訪れています。
舞台正面にあるパイプオルガンは、コンサート用としては日本でいちばん古いもの。徳川頼貞侯爵が創建した南葵音楽堂に設置するため、1914年(大正3年)、イギリスのアボット・アンド・スミス社に発注したそうです。第1次世界大戦のため完成が大幅に遅れ、南葵音楽堂に設置され、演奏会が行われたのは1920年(大正9年)。日本初のコンサート用オルガンとして注目を集めました。
正面から見ると、パイプの数は39本ですが、その裏側に大きな部屋があり、たくさんのパイプが並んでいるとか。その数は合計すると1379本も! だからでしょうか、優しいけれども深みのある音色で、聴いていると日々の雑事が脳から溶け出していくような感じ。30分で3曲の演奏ですが、聴き終わると気分がすごくスッキリと。重要文化財でもある建物やインテリアもクラシックで、そこにいるだけで優雅な気分に浸れるのも魅力です。
客層は男女半々ずつですが、おひとり様の男性も多くいらっしゃってました。みなさん、日々の疲れを音楽で癒しているのでしょうか? とてもステキな光景だな、と思いました。
上野には、人気の美術館や博物館があり、日曜ともなると大賑わい。ですが奏楽堂には、静謐で優美な時間が流れているようです。みなさんも休日のひと時、クラシック音楽を気軽に楽しんでみてはいかがでしょうか?
※平成25年4月以降、ホール貸し出し、および入館が禁止に。
平成24年度中は、通常通りの開館となります。
(本文中の料金や開催日などは、2012年9月4日現在のものです)
取材・文/美容ジャーナリスト 藤田麻弥
【プロフィール】
女性誌や会員誌、Webにて、美容と健康に関する記事を執筆。化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンスのある情報を伝えるため、日本抗加齢医学会や日本香粧品学会を始め、多くの学会やセミナーを聴講。自身もアンチエイジングに関するセミナーの企画・コーディネートを務める。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研パブリッシング)がある。
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