南アルプス連峰、八ヶ岳、富士山という雄大なロケーションに抱かれたホテル 星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳。
ホテル内のスパ「La terra SPA」に、日本初となるワイン醸造用葡萄を使用したトリートメントメニュー『ヴィノ・スパ』があります。ヴィノとはワインという意味。ワインの生産地として名高い甲州 山梨という土地柄を活かしたスパなのです。
私が体験したのは “ヴィノ・プリフィカンド” というボディメニュー(80分 21000円)。
ますは、飲むことのできる赤ワインを温めたフットバスに浸かります。部屋中にワインの香りが充満し、何ともラグジュアリーな気分。ジワジワとカラダが温まり、すぐにうっすら汗が出てきたほど。アルコールは経皮吸収されやすいので、血流が良くなり、巡りのいいカラダへと導くのです。
少し、サイエンスのお話をしましょうか。
物質の分子量を表す単位をダルトンといいます。皮膚に浸透するには500ダルトン以下でなければ、なかなか入らなくて。エタノール(アルコール)の分子量は100ダルトンにも満たないほど。
だから、ワインのフットバスに足を浸けているだけでも、アルコール作用で体内の循環がスムーズに。最初に巡りをよくすることで、トリートメントの効果が、より高まってくるのです。
次に、葡萄の皮・種・澱(おり)を配合した、ポリフェノールたっぷりのスクラブを塗布した後、そのままラップしてマスクに。この時点で、汗がいっぱい噴出!
マスクをシャワールームで流してから、グレープシードオイルをベースにしたオリジナルオイルでトリートメントし、葡萄の栄養を閉じ込めます。
ポリフェノールの抗酸化作用で、ボディのくすみが一掃し、手が吸いつくほど、しっとりとなめらかに。また、脚のむくみがなくなり、カラダに蓄積していただるさも解消しました。やさしいタッチでしたが、老廃物を的確に流すセラピストさんのテクニックが秀逸だということですね。
施術終了から3時間経っても、カラダはポカポカと心地よくて。夏になっても冷え性の方が多い現代、ワインのチカラで巡りを良くしておくと、夏バテしない体力を保てるのではないでしょうか?
しかも、リゾートならではの、ご当地感たっぷりのスパに魅了されてしまいました。だって、わざわざリゾートに行っているのに、都内と同じようなコンセプトのスパを受けたいとは思いませんもの。地産地消の精神に基づく、レベルの高いスパでした。
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取材・文/美容ジャーナリスト 藤田麻弥
【プロフィール】
女性誌や会員誌、Webにて、美容と健康に関する記事を執筆。化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンスのある情報を伝えるため、日本抗加齢医学会や日本香粧品学会を始め、多くの学会やセミナーを聴講。自身もアンチエイジングに関するセミナーの企画・コーディネートを務める。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研パブリッシング)がある。
【最近のハマリもの!】
深呼吸がマイブーム。毛細血管の血流量は、ちょっと緊張するだけでも一瞬で停滞。でも、深呼吸することで、すぐに流れが活発になりますから。
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