夏は皮脂や汗による化粧崩れ、テカリもあり、毛穴の存在がひときわ気になる季節。特に、黒ずんでいたり詰まっていたり、たるんで開いた毛穴は残念な印象を与えがち。見た目の清潔感にも影響するだけに、性別に関係なくスキンケアで適切な対応策を取りたいもの。そこで今回は、大人に多い毛穴悩みに対応するセルフケアを紹介します。
黒ずみは、毛穴に詰まった皮脂が肌表面に顔を出し、空気に触れて酸化し、黒くなった状態。イチゴの種のようにブツブツと点状に表れます! ただし、毛穴にできたシミや汚れではなく、うぶ毛である場合もあるので要注意。
皮脂による黒ずみには、汚れを積極的に取り除くケアが必要。余分な皮脂や角質を分解して落とす酵素配合の洗顔料やピーリング石けんなどで、古い角質をしっかり取り去るのが基本。
皮脂と古い角質が混ざった角栓で毛穴がふさがれている状態が、「詰まり毛穴」といいます。Tゾーンの毛穴に多く、肌表面がプツプツと盛り上がって見えるうえ、この状態を放置していると角栓が徐々に大きくなり、毛穴を押し広げてしまうことに。
角栓を除去するには、貼ってはがすタイプの毛穴用パックや皮脂吸着効果に優れたクレイマスクなどをするのが手っ取り早い方法。ただし、肌への刺激が強いのでやり過ぎにご注意を。なお、パックの前に蒸しタオルやスチーマーで毛穴を開かせると角栓が取れやすくなります。
予防策としては、黒ずみケアと同様、酵素洗顔やピーリングで毛穴の詰まりにくい状態をキープすることを心掛けて。
年齢とともに頬の毛穴が楕円形になった状態を「たるみ毛穴」といいます。エイジング現象のひとつであり、毛穴の周りを支える真皮のコラーゲンなどが弾力を失うと、毛穴を支えきれなくなり、しずく型に垂れ下がります。
これ以上毛穴を開かせないためのお手入れとしては、エイジングケアに特化したスキンケアの中でも「コラーゲン」ケアが重要になります。具体的には、真皮のコラーゲンに作用するといわれるレチノール(ビタミンAの一種)を配合したアイテムを取り入れる、イオン導入器を使い、コラーゲンを増やす作用のあるビタミンCのイオン導入を定期的におこなうなどのケアが一般的。また、超音波美顔器によるマッサージもたるみやシワ対策に◎。特に紫外線が強い春夏は肌老化が進行しやすいので、紫外線対策も欠かさずにおこなうことをおすすめします。
その他、肌の乾燥やゴワつきも毛穴を目立たせる原因に。年齢を重ねるにつれ、肌のたるみによって毛穴が目立ちやすくなるのはある程度避けられないことですが、日頃からのエイジングケアや保湿を重視したベーシックケアで、うるおいやハリ感を与えることも大切。
また、こうした地道なケアを続けつつ、ベースメイクアイテムを味方につけて、毛穴をカバーするのが“毛穴目立ち”問題への手っ取り早い対応策! 毛穴の凹凸を埋めて毛穴をふんわりとぼかす、部分用化粧下地やパウダーなどをチェックしてみては?
毛穴はその名前の通り「穴」なので、そもそも何も詰まっていなくても黒く見える、というのも事実。また、毛穴の大小はほとんど生まれつきともいいます。とはいえ、角栓や加齢によるたるみの影響で開きが目立っていくのが悩ましいですが、あまり神経質になりすぎず、メイクの手も借りながら賢いケアを積み重ね、“毛穴の目立ちにくい美肌印象”を目指したいですね。
(文・大津礼保奈)
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