ひと昔前まで“欧米人の常識”だったデリケートゾーンケアも、ここ数年でようやく日本人女性にとっても大きな関心ごととなってきました。それもそのはず、なんと66%の女性が1ヶ月に1回以上もデリケートゾーンに何らかのトラブルや違和感を感じているというデータがあるくらいですから!
関心が高まって当然。むしろ遅すぎるくらいです。
気温や湿度が上昇していくこれからの季節は、衣服の中の温度も上がってムレやニオイ、かゆみといった悩みが増えていきがち。放置してトラブルを悪化させることのないよう、暑い夏のデリケートゾーンを清潔に快適に保つケアメソッドを攻略しましょう!
デリケートゾーンは汗腺が活発な場所。つまり、汗をかきやすいのです。ここにはエクリン腺とアポクリン腺という2つの汗腺があり、アポクリン腺から出る汗は、脂肪やアンモニアといった雑菌のエサとなる成分を含む汗が分泌されます。これはワキガと同じメカニズムですが、デリケートゾーンはおりもの内のたんぱく質や尿、垢、経血といった雑菌を増やす要因がたくさん潜んでいるため、よりニオイやかゆみが発生しやすくなるのです。
また夏場は衣服の中の温度も上昇するため、いっそう汗をかきやすい環境に。トラブルリスクも一気にアップするのでデリケートゾーンケアは夏こそマストなのです!
薄着になる夏は、ボディラインを気にしてガードルやスキニーデニムなど、締め付けの強い衣服を身につけがち。しかし、こういった衣服は通気性が悪いために、ムレやかゆみ、ニオイが起こりやすくなります。特に夏場は熱がこもりやすくなるので要注意。下着は通気性に優れた素材を選び、衣服はスカートやガウチョパンツなどゆったりめのものがベター。
デリケートゾーンの肌は、粘膜と同じくらい薄くデリケート。ビデを使い過ぎたり洗いすぎたりすると乾燥を招いて肌荒れが起こりかゆみを感じやすくなります。また、ニオイが気になるからと石けんなどを使いすぎてしまうと、デリケートゾーンの酸性が薄まり殺菌作用を弱め、雑菌の繁殖によるかゆみを引き起こしてしまうので気をつけて。
夏はスタミナをつけるために“肉派”になる人も少なくありませんが、肉は体内で脂肪酸を発生しやすく、これが悪玉菌を増やしアンモニアなどのニオイ物質を増やします。また、夏バテ対策に食欲を増進させるにんにくなどニオイの強い食材も体臭をキツくさせてしまうので、デリケートゾーンのニオイが気になる人は控えましょう。
デリケートゾーンのトラブルは、放っておいて治るものではありません。専用のケア製品を使うのはもちろん有効ですが、下着の素材や外出時の衣服、生活習慣などを見直すだけでも快適になるので夏は特にデイリーケアとして積極的に取り組みましょう!
(文・坂井七緒美)
参考文献
デリケートゾーンのトラブル解決法(小林製薬)
kobayashi.co.jp
夏はとくに要注意! デリケートゾーンの「ニオイ&かゆみ改善法」(マイナビウーマン)
woman.mynavi.jp
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