守口 徹(もりぐち とおる)
前回のお話で、積極的に摂るべき油があることがわかりました。今回はその積極的に摂るべき、オメガ3系の油についてもっと詳しく守口徹先生に解説していただきました。オメガ3系の油には、驚くべきパワーがいっぱいです。
前回お話しましたが、“オメガ3“”の油は、体内で作ることができません。
オメガ3系の油は、摂取すると体の中で、“EPA(エイコサペンタエン酸)”や“DHA(ドコサヘキサエン酸)”に変わります。
このEPAとDHAの名前は、聞いたことがある方も多いことでしょう。
これらは、関節や軟骨の健康、美肌、血液サラサラ効果、心肺機能の安定、中性脂肪値の安定、血管の保護、神経系や脳の機能促進、うつや認知症などのケア、アレルギーや糖尿病予防など、その効果はさまざま。世界的に研究が進められている油なのです。
また、イギリスのインペリアル・カレッジ・ロンドン脳栄養科学研究所所長のM・クロフォード博士は、「魚を食べると頭がよくなる」と著書で発表したことで話題になり、世界的にEPAやDHAが注目されています。
メディアでは、オメガ3系の油というと、シソ油や亜麻仁油といった油での形状のものが紹介されていますが、理想的なのは魚です。
オメガ3系の油で摂取すると体内に入ってからEPA、DHAに変化されます。
でも魚の場合は、すでに魚が貯蔵しているEPAやDHAを直接摂取することができるの吸収のプロセスがより効率がよいと言えます。
特に青魚に多く含まれるので、サバ、アジ、さんま、マグロなどがおすすめです。
生がいいので刺身でいただくのがいいですが、加熱してもEPAやDHAは魚の身に含まれていると比較的、熱にも安定するので、そんなに気にしなくてもいいでしょう。
ほかには、サバやサンマなどの水煮缶を使うといいでしょう。このとき、別の油を加えていないことを表示で確認を。水と魚だけを使っているものを選んで、汁までいただけば、EPAやDHAも摂取できます。
忙しくてなかなか調理できないという人は、サプリメントでEPAやDHAを摂取するのもいいでしょう。だいたい,1日の摂取量で魚食1食分になります。
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守口 徹(もりぐち とおる)
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