クレアージュ東京 エイジングケアクリニック(旧Dクリニック東京 ウィメンズ) 院長/医学博士
浜中 聡子(はまなか さとこ)
おいしいものが盛りだくさんのこの季節。また、冬に向かって脂肪も蓄積しやすい時期でもあります。ちょっとした油断が、秋太りになってしまうことも!! でも、おいしいものを我慢するハードな頑張り系のダイエットはストレスを溜めるだけで、逆効果。おいしいものもいただきながら、正しいダイエット知識で、いい食習慣を見直してみましょう。第一回目は多くの人たちが、やりがちな「朝食抜き」問題に迫ります!
あなたは、朝食を食べていますか?
少しでも寝ていたいとか、胃がもたれて朝食を食べる気がしないとか、ダイエットにもなるから朝は食べないなど、理由はさまざまですが、「朝食抜き」が定番化している人は少なくないようです。
でも実は、この習慣、太るもとだって知っていましたか?
ここ数年、栄養学の研究者たちの間で話題になっているのが「時間栄養学」という考え方です。栄養学というと「何を食べるか」ということが今まで中心に語られてきましたが、実は食べる時間帯などを意識することも体や脳に深く影響することがわかってきたのです。
もともと人間の体内時計は1日25時間と24時間の地球のリズムと1時間誤差が生じています。この誤差をリセットするのが、朝の太陽の光。そして、もうひとつが朝食だと言われているのです。何か食べることで、体内時計が反応して、消化吸収や代謝リズムも整えてくれるのです。ところが、朝食を食べないと、生体リズムが乱れ、その後に食べる昼や夜のご飯を蓄積し、代謝リズムを悪くし、太りやすい体に変えてしまうというのです。
朝食は食べたほうがいいとわかっていても忙しい朝、少しでも寝ていたいというのが正直なところ。普段よりも1時間早く起きて、なんていう無理なプランは長続きしないので、自分ができる範囲で、朝食を摂れるように工夫をしてみましょう。
朝何か作るのが面倒な人は、前の晩、おにぎりでもサンドイッチでもいいので、軽く食べられるものを作り置きしておくといいでしょう。一口サイズで作っておけば、出かける準備をしながら食べられます。
炭水化物抜きダイエットが流行っていますが、朝は脳を働かせるためにも適度な炭水化物は必要です。そう言った意味でもご飯を使ったおにぎりはお勧め。
作るのも食べるのも簡単なのがスープやお茶漬け類です。特にこれからの季節、朝体を目覚めさせるためにも暖かいものを食べることは大事です。お味噌汁だけでもいいでしょう。
スムージーは、食物繊維やビタミン、ミネラルなども摂取できるのでオススメです。今まで朝食抜きだった人は、朝に何か食べる習慣を身につけることがまず大事です。ジュースっぽいものでもいいので摂るように心がけましょう。
時間栄養学というだけでなく、朝は1日の活動がスタートするときです。脳や体のことを考えてもしっかりと栄養補給する。そのほうが活動量もアップして、代謝がいい体を作ることができるのです。
この記事の監修
クレアージュ東京 エイジングケアクリニック(旧Dクリニック東京 ウィメンズ) 院長/医学博士
日本抗加齢医学会専門医/日本精神神経学会専門医・指導医
浜中 聡子(はまなか さとこ)
2000年 北里大学医学部卒業後、北里大学東病院精神神経科にて勤務
2001年 北里大学病院救命救急センターにて勤務
2002年 亀田総合病院精神科にて勤務
2006年 北里大学大学院医療系研究科 臨床医学群精神科学修了。国際医療福祉大学熱海病院精神科の講師を務める
2007年 医療法人 AACクリニック銀座の副院長に就任
2009年 医療法人 AACクリニック銀座の副院長に就任
2017年 Dクリニック東京ウィメンズ(旧ウィメンズヘルスクリニック東京)の院長に就任
2009年10月 AACクリニック銀座院長
2020年11月 クレアージュ東京 エイジングケアクリニック(旧Dクリニック東京 ウィメンズ)院長に就任
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