堀 知佐子
普段以上に仕事が忙しい年度末のこの時期。睡眠不足や過労で、なかなか疲れが取れないという人も多いのでは……。そこで今週は、『豚肉』を使ったすぐにできる疲労回復メニューを雑誌やテレビでもお馴染みの管理栄養士の堀知佐子さんが提案します!
「疲労回復に効果的な食材といえば、代表選手は“豚肉”です。豚肉には、ビタミンB1が豊富に含まれています。ビタミンB1にはさまざまな働きがありますが、中でも注目したいのが、疲労回復効果です。乳酸という疲労物質が体内に貯蓄するのを防ぐ働きを持っています。ですがビタミンB1は、体の中でドンドン使われてしまうので、貯蓄しにくく、定期的にきちんと体に取り入れてあげることが大事です。なかなか疲れが取れないという人は、もしかしたらビタミンB1不足なのかもしれません。」(堀知佐子さん)
「豚肉と組み合わせてほしいのが、長ネギ、たまねぎ、ニラといった食材です。これらの食材には、“アリシン(硫化アリル)”という成分が含まれていて、豚肉に含まれるビタミンB1の吸収を高めてくれる作用があります。豚肉だけで調理するよりもアリシンが含まれる食材と組み合わせたほうが、疲労回復効果はさらにアップします」(堀さん)
どれもパパッとすぐにできてしまうレシピです。ボリューム感もあるので、男女ともにオススメですよ。
たまねぎは、アリシンがとっても豊富。さらに、血液サラサラ効果もあるので、疲労回復にはもってこいです!
■レシピ <2人分>
豚もも肉 80g、たまねぎ50g、ベビーリーフ 適量、味噌 5g、オリーブオイル 小さじ1、酢 小さじ1
①豚肉は熱湯で色が変わるまで茹でる。その後、水に落として冷めたら水気を切る。
②たまねぎは、なるべく薄くスライス。水にはさらさないでおく。
③味噌、オリーブオイル、酢を合わせておく。
④器に、スライスしたたまねぎ、豚肉を盛りつけ、③をかけ、ベビーリーフをかざる。
長ネギもたまねぎ同様、アリシンが豊富。一見難しそうに見えますが、豚バラ肉はパックから出して1枚1枚にせずに、重なったままの状態でネギを巻くと簡単にキレイに巻けます。
■レシピ <2人分>
豚ももスライス 3枚、コショウ 少々、長ねぎ 1/2本、酒 30cc、醤油 小さじ2、みりん 小さじ2、小麦粉 少々
①長ネギは3cmの長さにカットする。
②豚バラ肉にはコショウを振り、ネギを芯にしてクルクル巻き、小麦粉をまぶす。
③フライパンに油を敷かず②を入れ、弱火で全面をきつね色になるまで焼く。
④酒 醤油 みりん合わせて③に加えて、水分が無くなるまで焼き、食べやすい大きさにカットして盛りつける。
ニラは風味も強いので、疲れて食欲がないときでもおいしくいただけます。お弁当にも最適なメニューです!
■レシピ <2人分>
豚もも肉 100g、ニラ 1/2束、ごま油 小さじ1/2、醤油 小さじ2、みりん 小さじ2酒 小さじ4、ごま 少々
① 豚肉は重ねて4cm幅に切る。ニラは5cmの長さにカットする。
②酒 醤油 みりんを合わせておく。
③フライパンにごま油を敷き、豚肉を炒めて火が通ったらニラと③を加えて、ニラがしんなりしたら器に盛りつけて、上からごまをふりかける。
同じ豚肉とアリシンが含まれる素材を使ったレシピですが、調理法を変えれば、見た目も風味も変わります。お疲れがひどい人は、毎日食べる習慣をつけましょう。
次回は、お花見にピッタリなレシピをご紹介します! お楽しみに!!
この記事の監修
堀 知佐子
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