(つづき です)
『エステティック&スリムライン・フレンチプラン』(2013年7月1日~2014年3月31日まで)の、エステティックの施術を受け、次は低カロリーのフレンチをいただきにレストランへと移動しました。場所は、リーガロイヤルホテル(大阪)のウエストウイング1階にある、オールデイダイニング リモネ です。
こちらも、緑あふれる庭に囲まれ、リゾート気分を楽しめるレストラン。店内にはキッズルームが設置されているので、ファミリーも安心して利用できるのが魅力ですね。
総カロリーがわずか360kcalしかない“スリムライン・フレンチ”。この料理は元々『糖尿病患者さんでも、カロリーを気にせず食べられるフランス料理』をコンセプトにして考案されたコース。現在、糖尿病患者さんや糖尿病の疑いがある人は、日本に2210万人いると推定されています(からだエイジング調べ)。これはもう国民病と呼んでもいいレベル……。今は糖尿病が発症していなくても、このまま暴飲暴食を続けていたら、いつ発症するかわからない人は大勢いるのです。糖尿病患者さん向けの食事は、健康な人にとってもエイジングケアになる食事だといえるでしょう。
メニューは、季節に合わせ3ヵ月ごとに変わります。私がいただいたのは、初夏から初秋(9月中旬頃まで)にかけてのメニュー。料理の解説をしてくださったのは、スリムライン・フレンチのメニューを手がけるリーガロイヤルホテル 料理特別顧問の宮川榮治(みやがわ・えいじ)シェフ。2012年には、日本の勲章のひとつである『旭日単光章(きょくじつたんこうしょう)』を受章された方なのです。しかも、とても紳士的で優しい宮川シェフは、一般の人にもわかるような言葉で、料理の説明をしてくださって♪ 健康でスリムになれるコツが満載ですので、料理と共にご紹介していきましょう!
最初にいただいたのは『初夏のフルーツトマトのマリネと胡瓜(キュウリ)のロンド風 蛸(タコ)、烏賊(イカ)、鮑(アワビ)、海老添え』(95kcal)。
「ロンドとは“円を描く”という意味なので、トマトの周りをクルッと囲むように、お野菜や魚介類を合わせています。トマトは寒天で包み、みずみずしいお化粧を。お料理は見た目も大切ですから。ただし、豚の皮からつくられたゼラチンは、カロリーがあるので、海藻からつくった寒天を使用しました。このように、随所に施された工夫が、低カロリーを実現しているのです。別のグラスに入ったセロリのソースをかけて召し上がってください」(宮川シェフ)
寒天に包まれたフルーツトマトは、和菓子の水まんじゅうみたいな感覚。プルンとして、デザートみたいに美味しかった! 周りの魚介類も、お刺身として出してもいいくらい新鮮で、歯応えがありましたね。セロリのソースは無塩で、鰹出汁や粒マスタード、リンゴ酢で味に深みを出しています。
「付加している塩分は、コース全体で2.2g以下。そのままパラパラと塩をふると、何g付加したか、わからなくなってしまいます。そこで、10人前で22gの塩を100ccのお湯で溶いた塩水をつくり、それをティースプーンで料理の上からかけているのです。90ccのお湯では塩がうまく溶けないので、ベストなのが100cc。1回のコースで使用する2.2gの塩は10㏄ですね。これは、ティースプーンに2杯あるかないかの分量。高血圧で塩分を控えている方は、日頃のお料理にも、塩水を使用なさるといいと思います」(宮川シェフ)
スリムライン・フレンチのメニューは、ホテル内の管理栄養士さんチェックを受けています。ですから、1品ずつの成分表を、お客様に渡しているのです。これは、糖尿病患者さんにとって何よりの安心。また、健康な方にとっても、食の大切さを見直す、いい機会になりますね。
次は『冷たいコンソメスープ 蓴菜(じゅんさい)と浅葱(あさつき)入り』(74kcal)。
「冷たいコンソメスープは、牛から出たコラーゲンでゼリー状になっています。涼しげな夏の雰囲気をぜひ味わってください。コンソメは、牛の骨と肉からお出汁をとるのに約8時間。それから、卵白やお野菜を入れ、キレイに澄ませるのに約7時間。計15時間もかかるのです。昔は“コンソメをいただいたら、そのレストランの味がわかる”といわれていましたが、手間がかかるので、つくらなくなったところが増えていますね」(宮川シェフ)
プルルンとしたコンスメスープは、ひと口含んだ途端、豊かなビーフのフレーバーが口いっぱいに広がります。今まで飲んでいたコンソメは、最初のひと口が塩味だったな……と、違いがハッキリわかりました。スリムライン・フレンチは、塩を控えている分、肉や魚介系お出汁の旨みをふんだんに活かしています。それはまるで、フランス料理と日本料理が融合したような美味しさ♪
メインディッシュは『特選牛フィレ肉の茹で煮 西洋わさびと賑やか温野菜添え』(142kcal)か、『旬のスズキ魚片面焼き 西洋わさびと賑やか温野菜添え』(142kcal)を選びます。
「脂身の少ないフィレ肉を、底の浅い手鍋に入れた30ccのコンソメと共に、ゆっくりと火を通しています。油を使ってフィレ肉を焼くと、カロリーが高くなってしまうので、茹で煮に。肉から出てくる旨みをコンソメで煮詰め、それをソースにしています」(宮川シェフ)
茹で煮でもパサついた感じは一切なく、ジューシーで噛めば噛むほど旨みがジュワワ~っと!
「スズキは、2ccほどのオリーブオイルで皮のほうだけギュッと焼いています。その分、身のほうは蒸されている状態なので、ふっくらした触感に。スズキは、火が入り過ぎると身が締まり過ぎ、美味しさが損なわれてしまうからです」(宮川シェフ)
確かに、皮はパリッと香ばしく、身はふっくらコクのある味わい。魚の苦手な人でも、美味しくいただけること請け合いです。
デザートは『桃のコンポート・桃のジュレ 桃のリキュール香りとラズベリー添え』(49kcal)。
「コンポートとは、果物をシロップで煮たもの。煮てから一晩冷やし、旬のフルーツをより季節感のある味わいに仕上げています。お砂糖もカロリーが高いので、ラカントというカロリーゼロの甘味料で桃を煮ました」(宮川シェフ)
食後のコーヒーや紅茶に添えられているのもラカント。羅漢果エキスなど、植物由来原料100%でつくられているので、自然な甘みを感じさせます。
以上、総じて360kcalなり! 低カロリーで減塩していると知らされなければ「目にも舌にも美味しくて、素晴らしいフレンチをいただいた!」という感想しかないくらい。他に、フランスパンのブール1個137kcal+バターひと切れ(5g)38kcal=175kcalを食べても、合計535kcalしかないのです。宮川シェフは「健康な方だったら、パンもバターもおかわりしてくださいね」と、おっしゃっていましたが、食いしん坊な私でも、十分満足いたしました。素材そのものが美味しいので、脳が満足したのだと思います。今でも「スリムライン・フレンチをまた食べたいな~」と思うくらい魅惑的なテイスト。
カージュラジャのエステティックでボディラインを整えて、スリムライン・フレンチでカラダの中をも整える。美味しくてスリムになれるこのプランを再度受けるため、遅い夏休みを大阪で過ごそうか!? と、プランニングしている今日この頃でございます。
エステティック&スリムライン・フレンチプラン
【販売期間】2013年7月1日(月)~2014年3月31日(月)まで
※除外日 8月10日(土)~8月18日(日)/12月21日(土)~12月25日(水)/
12月28日(土)~2014年1月5日(日)
【場所】カージュラジャ エステティックサロン リーガロイヤルホテル店(タワーウイング6階)
オールデイダイニング リモネ(ウエストウイング1階)
【時間】カージュラジャ エステティックサロン営業時間内
平日10:00~20:00、(火)(水)10:00~21:00、(日)(祝)10:00~18:00
【料金】カージュラジャ エステティックサロンのトリートメント
オールデイダイニング リモネのスリムライン・フレンチのセット ※料金は税・サービス料込み
取材・文/美容ジャーナリスト 藤田麻弥
【プロフィール】
雑誌やWebにて、美容と健康に関する記事を執筆。化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンスのある情報を伝えるため、日本抗加齢医学会や日本香粧品学会を始め、多くの学会やセミナーを聴講。自身もアンチエイジングに関するセミナーの企画・コーディネートを務める。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研パブリッシング)がある。
【最近のハマリもの】
夏バテ予防に、冷やした甘酒を飲んでいます。俳句では『甘酒』は夏の季語だということ、ご存じですか? 江戸時代には、冷やした(というより、熱くない)甘酒を売り歩く甘酒屋が、夏の風物詩だったとか。甘酒は、アミノ酸、ビタミン、ブドウ糖がバランスよく含まれ、発酵により体内に吸収されやすい形に。成分的には点滴と似ているので“飲む点滴”とも呼ばれています。発酵の詳しい効能については、編集部体験レポート『発酵食品を上手に摂って!風邪をひかないための免疫力アップ法!』に書いておりますので、ご覧になってくださいね。
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