からだエイジングの“エイジングサインをチェック!”に掲載しております、『何を食べても薄味に感じる』 をお読みいただけたでしょうか? 取材&執筆をした私自身、最近、濃い味ばかり求めるようになって、血圧が徐々に上がってきております。記事を書きつつ、反省しきり……。
それから心機一転、薄味生活を実践しております。ドクターのご忠告通り、塩分控えめでも素材の旨みを感じる調味料に切り替えました。その一部をご紹介していきましょう。
【お醤油の代わりにバルサミコ酢を使用】
目玉焼きにかけているのは、お醤油のように見えますが、じつはバルサミコ酢。味覚が老化してくると、塩分を感じにくくなりますが、酸っぱさを塩味だと勘違いしやすくなるそうです。しかも、バルサミコ酢は見た目がお醤油そっくり。フルーティでコクのある酸味は、お醤油をかけなくても満足のいく味わいになりますね。
【粉末昆布で、塩分控えめ旨みたっぷり】
粉末になった昆布は、凝縮した磯の旨みに加え、ほんのりした塩分も感じさせます。ドレッシング代わりとしてサラダに振りかけたり、野菜スティックのディップとして使用。口の中で昆布独特の粘りが出てきて、薄味なのに濃厚な磯風味。ちょっと病みつきになるおいしさです。
【クリームテイストの無塩バター】
パンにつけるバターも無塩にしています。その中でも、無塩のエシレバターは、まるでクリームをパンに塗っているみたいなマイルドさ。おいしすぎて、逆に食べ過ぎてしまうから要注意です(苦笑)。
【トマトペーストをケチャップ代わりに】
トマトを6倍濃縮したトマトペーストは、塩分が入っていないので、ケチャップ代わりに。濃厚なトマト味だから、そのままハムやソーセージにつけて食べると、物足りなさを感じることはありません。ソースやケチャップに混ぜると、塩分濃度を薄めつつ、味に深みが出るので、逆においしさアップ! 分包されているので、外出時にポテトを食べるときなども便利です。
【ローマ法王御用達の甘い塩】
じつは私、さまざまな塩を購入し、利き塩をするくらい塩にはこだわりがあります。今のオススメは、イタリアの天然海塩“サルフィオーレ(塩の花)”。ローマ法王御用達の完全天日塩で、なめるとじんわ~り甘みさえ感じるほど。しかも、300gで400円台というお手頃価格なのもうれしいのですね。ミネラルたっぷりの甘い塩を使えば、少量でもおいしさは引き立ちます。輸入品などを多く取り扱っているスーパーなどで購入可能。
【干し貝柱と干しエビのお出汁で、料亭の味】
素材のエキスを抽出した化学調味料は、エキスが舌をダイレクトに刺激するので、味覚が鈍くなりやすいそうです。やはりお出汁は、天然の食材からとりたいですね。しかし、いつも仕事で時間に追われているので、濃厚なお出汁をとるのは大変かな? と思っていたのですが、ホタテの干し貝柱と干しエビを使えば、すごく簡単。お鍋に干し貝柱と干しエビを適量入れ、水をたっぷりと。火にかけて、水が3分の1くらいになるまで煮詰めます。そのお出汁に豆乳を注ぎ、サッとひと煮立たちするだけで、料亭のように滋味深いスープの出来上がり! 煮詰めている間も仕事ができるので、調理が負担になりません。干し貝柱だけでもおいしいのですが、干しエビを加えたほうが、ぐっと料亭の味に近づくようです。
工夫次第で、忙しくてもおいしい薄味生活を満喫できることに感無量。これも、味覚の老化を放っておくと、高血圧や動脈硬化になりやすいと知ったから。今度、血圧を計るとき、数値がどう変わっているか楽しみです。みなさまも“エイジングサインをチェック!”をお読みになって、ご自分の生活に反映してみてくださいね♪
取材・文/美容ジャーナリスト 藤田麻弥
【プロフィール】
雑誌やWebにて、美容と健康に関する記事を執筆。化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンスのある情報を伝えるため、日本抗加齢医学会や日本香粧品学会を始め、多くの学会やセミナーを聴講。自身もアンチエイジングに関するセミナーの企画・コーディネートを務める。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研パブリッシング)がある。
【最近のハマりもの!】
糖尿病の方は、糖分を控える生活の反動からか、甘味に敏感になる、とドクターがおっしゃっていました。だからなのか、人工甘味料では舌が満足しにくいようです。私も、質のいい天然の糖分を、少量だけ摂って味わうよう食生活に変えました。中でも、血糖値が急上昇せず、風味のいいメープルシロップの自然な甘さにハマっています。
よくある質問