梅雨をすっとばして、うだるような暑さがやってきた今年の夏。例年より早くクーラーのお世話になっている人も多いのでは? でも、長時間クーラーにあたっていると、単なるからだの冷えだけでなく、倦怠感や食欲不振、不眠など、自律神経失調症のようなサインが現れることも。だからといって、暑さをガマンするのも熱中症などのリスクが高まるので考えものです。
そこで今回は、身体にやさしいクーラー要らずの“涼ワザ”を紹介。ちょっとゆるいけれど、思っている以上に効果アリ! 「夏の寝冷えが気になる」「暑さで仕事に身が入らない」「熱帯夜を快適に乗り切りたい」人は必見です!
涼ワザ_1
ベッドシーツの下にダンボールを仕込む
暑さで寝苦しい夜は、ダンボールにおまかせ。ダンボールをB4サイズぐらいにカットして、背中部分に当たるようにシーツの下にセットするだけでOK。高温多湿な日本の夏は背中が蒸れやすく、これが睡眠を妨げる一番の要因。ダンボールを背中に敷くことで背中とマットレスが密着せず、通気性が確保されて涼しく感じるのです。
涼ワザ_2
風鈴を鳴らす
涼やかな音色で暑さを忘れさせてくれる風鈴。涼しい“気分”にさせてくれる日本人の粋な知恵……と思われてきましたが、実際に風鈴の音を聞くと体感温度も下がっているというからびっくり! 風鈴の音を聞くと、脳が涼しげな光景を思い出し、それが末梢神経に指令を下し実際に身体表面の温度が下げるように働くため、なのだそう。物心ついた時から“風鈴=日本の夏の風物詩”と擦り込まれている日本人にしか効果の出ない、とっておきの涼ワザです。
涼ワザ_3
ペパーミントを嗅ぐ
メントールの含有量が多いペパーミントは、爽快感溢れる香りで夏にぴったり。これも風鈴と同じく“涼しい気分”にさせてくれる……と思いきや、実際に、嗅ぐだけで体感温度が4℃も下がるという実験データが存在します。クールビズでエアコンの設定温度が高く仕事に身が入らないときも、ペパーミントの香りをさっと嗅げば、一気に涼やかに。ハンカチに精油を数滴たらしたものをさっと嗅ぐだけの即席アロマテラピーは、仕事中や通勤電車におすすめ。
涼ワザ_4
辛いものを食べる
インドやタイなどで親しまれる辛くスパイシーな料理は、発汗を促し、からだの熱を外へ放出させて体温を上げようとする暑い国ならではの知恵から生まれたもの。さらに辛味成分は食欲を増進させるので、夏バテ対策にも◎。
涼ワザ_5
涼しそうなことを妄想する
風鈴とセオリーは同じですが、“涼しそうなこと”を強くイメージするだけで、本当に体感温度が下がったように感じることができます。暑くてくじけそうな時、水風呂にダイブしている自分、山盛りのかき氷を食べている自分、お化け屋敷で“本物”に出くわしちゃった自分を妄想してみましょう!
(文・坂井七緒美)
参考文献
AEAJ公益社団法人 日本アロマ環境協会
「香りが感覚/使用感触の判断に及ぼす効果」(株)資生堂製品開発センター香料開発室 庄司 健※発表当時)フレグランスジャーナル社 AROMA RESEARCH No.23(2005)
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