鏡に写った自分の姿勢を見てビックリ!気がつくと猫背になっている。太ってはいないのに、下腹だけがぽっこりしている。そんな症状が現れ始めたら、背中など上半身の筋肉が衰えてきているサインかもしれません。
横から見てS字に湾曲しているのが人間本来の姿勢ですが、加齢に伴い背中の筋肉が衰えてくると、背骨を支える力が弱くなり、猫背になってきます。
これは、私たちが自然と楽な姿勢を選んでしまうためで、「悪い姿勢」=「楽な姿勢」であることが多いようです。長い間悪い姿勢でいると、筋肉が固まって骨格に歪みが生じてしまうこともあるので要注意。
猫背になるのは、生活環境にも原因があります。どんな生活環境が猫背のもとになるのか、見てみましょう。
・猫背になる原因(1)デスクワークの姿勢
仕事をしている時、パソコンの画面をずっと眺めていたり、キーボードを叩く作業を続けていると、長時間同じ姿勢でデスクワークをすることになります。
前かがみの姿勢がずっと続くと背骨や骨盤が歪みますし、腹筋や背筋が衰えて猫背になってしまいます。
・猫背になる原因(2)スマホの使いすぎ
スマホのような小さな画面を長時間覗き込んでいると、自然に姿勢が前のめりになり、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)が前方に引っ張られ、筋肉が緊張している状態が続きます。このような状態を「スマホ首」といい、若い人に多く見られる猫背として問題になっています。
・猫背になる原因(3)性格によるもの
人の性格は、ともすれば姿勢に現れます。元気で前向きな人はまっすぐ前を向き、マイナス思考の人はついつい下を向いてしまうものです。下を向いている姿勢が癖になっていれば、猫背になってしまうのも無理はありません。
・猫背になる原因(4)加齢に伴う円背(えんぱい)
人間の姿勢は年齢を重ねると、加齢に伴って筋力が低下して重力に逆らえなくなります。その症状が進むと、脊柱が前に倒れた猫背のような状態になります。これを「円背(えんぱい)」といいます。
猫背がすすむと脊柱が曲がり前かがみになるため、重心が前方に傾いて転倒しやすくなります。また、背骨のゆがみは頭痛や肩こりの原因にもなります。さらに、前かがみの姿勢は、内蔵を圧迫し、逆流性食道炎や便秘のような消化器障害を引き起こしたり、心肺機能の低下を引き起こす可能性もあります。
理想的な姿勢のポイントは、「後頭部」「肩甲骨」「お尻」「かかと」の4点が壁にぴったりつくような立ち方です。これがあなたにとって最も正しい姿勢です。
毎朝外出する前に自分の姿勢をチェックする癖をつけましょう。良い姿勢を意識して歩くだけで、背中の筋肉を使うようになり、自然と猫背も改善していきます。 また、肩から背中の筋肉のトレーニングも行うと、さらに効果的です。
・デスクワーク
長時間同じ姿勢が続くときは、定期的に休憩を入れて、背筋を伸ばしたり肩を回すなどしてストレッチを行いましょう。足腰の柔軟体操も有効です。
・スマホを見るとき
スマホはなるべく目線と同じ高さで使うこと。また長時間スマホを見るのも控えましょう。歩きスマホは猫背になるだけでなく、事故のもとになるのでNGです。
・日常生活の全般
なるべく目線を平行にして、下を向かないようにしましょう。モデルのように、頭の上からピンと糸が張っているようなイメージを常に持って。
よくある質問