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そのイライラや気分の落ち込み、 “気の乱れ”が原因かも!?

そのイライラや気分の落ち込み、 “気の乱れ”が原因かも!?

人間関係や仕事のストレス、日々のせわしなさ、不規則な生活リズム、運動不足、女性なら月経中や月経前など、さまざまなことからイライラや気分の落ち込みを感じることも多い現代社会。

性別を問わず、あなたが感じているメンタルのプチ不調、ひょっとしたら東洋医学的にいうところの“気の乱れ”によるところかもしれません!

東洋医学に学ぶ! 「気・血・水」のバランスを保つことの大切さ

東洋医学では、人間の体は「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」の3つの要素で構成されていると考えます。

「気」:生命活動を営むエネルギー。血や水を動かし、自律神経系・内分泌系に関わる。
「血」:体内にある赤い液体のこと。いわゆる血液に当たる。全身に酸素や栄養を運んだり、ホルモンバランスを調整する。
「水」:リンパ液や汗、尿、鼻水など、血液以外の体液。免疫力に関係。

そして、これら気・血・水の3つが満たされて、体内を過不足なく、スムーズに循環している状態を“健康”と捉えます。


車に例えると、血はガソリン、水は機械の熱を冷ますラジエーターの水、気は一番重要な運転手。つまり、どれかひとつでも不足したり滞ったりすると、不調や病気の原因に!

 

気・血・水のバランスを乱す要因はさまざま

四季の移り変わりや環境の変化、生活習慣・食習慣の乱れ、ストレスなど、バランスが乱れる理由は実にさまざま。

気の乱れが体や心の不調につながる

気・血・水のバランスを保つには、生命活動のエネルギー源である「気」の働きを高めることが最優先です。「元気」、「気力」などの言葉があるように、東洋医学的な意味での養生には「気」の管理がとても大切といわれています。

気・血・水のうち、どれかが不足したり(虚)、停滞したり(滞)するとからだ全体のバランスが崩れ、その結果、心身のさまざまな症状として表れます。中でも、気の乱れによるトラブルは、以下の2つといわれます。

「気虚(ききょ)」

気が不足している状態。病気や過労、生活習慣の乱れやストレスで気を消耗して不足。内臓の働きが鈍くなり、抵抗力も弱くなる。表れる症状に、冷えや疲労感、手足のだるさ、落ち込み、無気力など。

「気滞(きたい)」

気の流れが滞っている状態。ストレスや心身の疲労などが原因と言われる。血と水の動きも鈍くなる。表れる症状に、喉や胸の息苦しさや気分のイライラ、不眠、抑うつ感、膨満感など。

 

つまり、気分の落ち込みもイライラも、東洋医学的には気の乱れとの関係が大きいということ。

 

心のつらさに効く、漢方的セルフケアの例

「心身一如(しんしんいちにょ)」という言葉があるように、からだと心は一体であり、分けて考えることをしないのが東洋医学(漢方)。イライラやクヨクヨ、疲労感、倦怠感など心のプチトラブルはいろいろありますが、症状に合わせたセルフケアとして、例えば以下のようなものが。

気分の落ち込みと関係しているかも!?
気が不足している「気虚」タイプのセルフケア

気を養うためには過労や冷えることを避け、十分な睡眠など休息を取る。消化のよいものを腹八分目摂る。気を補う作用のある穀物や鶏肉、キノコ類を食べるのも◎。
処方される主な漢方薬としては、補中益気湯(ほちゅうえききとう)や六君子湯(りっくんしとう)など。

イライラして怒りっぽい方には、
気が滞っている「気滞」タイプのセルフケア

手軽な解消法として、運動をしたりしてストレスを解消する、香りのいいお茶やアロマを利用して気を巡らすことなど。処方される主な漢方薬に、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)や香蘇散(こうそさん)、またハッカやシソ、陳皮(みかんの皮)などアロマセラピー的な香りの効用のある漢方薬が使われます。

 

イライラや気分の落ち込みに。今すぐできるセルフケア

・生活習慣や食習慣を改善し、内臓の働きを整える。気・血・水のバランスを保つうえでも、五臓六腑のケアが重要に。
・更年期障害のひとつの症状であるイライラに効果があるとされる漢方薬の代表選手は、加味逍遙散(かみしょうようさん)。女性に限らず、男性の更年期に伴うイライラや気分の落ち込み、意欲の低下などにも良いといわれています。

また、こんなシンプルなリラックス法も!

・朝の深呼吸で自律神経のバランスを整える。
・カルシウムを多く含む食品を積極的に摂り、気持ちを穏やかにする(カルシウムは、不足すると怒りっぽくなったりイライラしやすく!)
・自分なりのストレス解消法を見つけて実践する。

 

心とからだは密接に結びついており、イライラしたり悩んだりすると、ホルモンバランスや免疫の働きが崩れ、肌荒れなどの美容面の不調につながることも。忙しい毎日の中でも気軽にできる心地よいセルフケアを取り入れて、心身ともに健やかなキレイを目指したいですね。

なお、漢方薬に関しては、自分の体質に合ったものを病院で処方してもらう、薬局で相談のうえで購入するなど、必ず専門家にご相談ください。

 

(文・大津礼保奈)

 

<参考文献>
再春館製薬所が教える おうち漢方(新星出版社)

上手に年齢を重ねる東洋医学の知恵(養命酒)

あなたは寒い人? 東洋医学で体質見極め、不調解消(NIKKEI STYLE)

からだのバランスを表す「気(き)・血(けつ)・水(すい)」 (プラスウェルネス)

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