日本形成外科学会専門医/麻酔科標榜医
脇坂 長興(わきさか ながおき)
最近アイラインが書きにくい。アイラインを引くとにじんでしまう。メイク直しの時にアイラインのにじみがはげしい。そんな自覚症状がでてきたら、上まぶたがやせて垂れてきているのかも?
昔と比べて、目が小さくなったと感じたり、アイラインがうまく引けなくなったなと感じたら、それはお肌がたるんできたというエイジングサイン。
お肌にハリや弾力があるのは、真皮層にあるコラーゲンやエラスチンが複雑に絡み合って、立体的な網目構造を作っているからです。しかし、コラーゲンやエラスチンは、30歳をピークに減少し、特に女性の場合、40歳代後半から急激にその量は減ってしまいます。
その上、紫外線や加齢の影響で真皮層の立体的な網目構造が変化すると、お肌はハリや弾力、柔軟性をなくしてしまいます。さらに、目元に血流やリンパが停滞するとまぶたがむくみ、目元のたるみに拍車をかけてしまいます。
目元のたるみが進むと、まぶたが重くなったり、視野が狭くなったように感じられます。そのため、まぶたを開けるために、無意識のうちに眉を持ち上げたり、ものを見るときに、あごを上げて下向きに見たりするくせがついてしまいます。こういった行動が習慣化してしまうと、ふとした時の動作がおじいさん、おばあさんのように見えてしまうだけでなく、頭痛や肩こりなどの不快症状にも繋がっていくので要注意です。
お家で出来る簡単セルフケアをご紹介します。ぜひ試してみて下さい。
[1] ホットタオルや市販の目元用ホットマスクを用いて、目元を温めましょう。血流やリンパの流れがよくなる他、皮膚が温まるので、スキンケア製品のなじみも良くなります。自宅にあるタオルを用いる場合は、水で濡らしてから、電子レンジで1~2分温めて下さい。
[2] 3~5分ほど目元を温めたらタオルを外し、なめらかな使用感の目元用美容液やクリームを“マッサージぬり”。
目尻⇒下まぶたを通って目頭⇒上まぶたを通ってこめかみ というマッサージで、血流促進とリンパマッサージが同時にできます。まぶたのむくみの改善に効果的です。
[3] 時間がある時は、アイケア製品をつけた後にラップをのせてホットタオルやホットマスクをあてるとさらに「スチーム効果」+「マスク効果」 が得られます。
ここぞ!という日は、アイラインを上手に活用して、10年前の目力を取り戻しましょう。なめらかなタッチで細いラインが描けるシャープペンシルタイプのアイライナーや、細い筆で描けてぼかしやすいジェルアイライナーがおすすめ。さらに完璧なアイラインを目指すなら、「拡大鏡」を使用するのもよいでしょう。メイクが格段にしやすくなります。
アイライナー描き方講座
●「線を描く」のではなく、まつ毛の根元をライナーで埋めるように描くとラインが目立たないのに、目元がはっきり印象的になります。ブラウンを使えば、より柔らかく自然な雰囲気に。
●ジェルアイライナーは「まつ毛の根本アイライン」を描いてからぼかせば、アイシャドウの効果も得られます。
●目尻が下がってきているのが気になる人は、ラインを上向きにはねる様に描きましょう。
タイプ別アイラインの引き方
一重の目:黒目の位置から目尻にかけて太めに入れます。
奥二重の目:まつげの生え際の部分から1ミリはみ出す感じで全体を太めに描きます。
小さい目:目頭側を少し長めにして、目尻までしっかり描きます。
この記事の監修
日本形成外科学会専門医/麻酔科標榜医
日本形成外科学会専門医/麻酔科標榜医/日本美容医療協会会員/特定非営利活動法人F.M.L.理事/医療法人 翠奏会理事長/聖マリアンナ医科大学幹細胞再生医学寄附講座講師
脇坂 長興(わきさか ながおき)
1962年生まれ。聖マリアンナ医科大学医学部卒業。
同大学病院の形成外科で skin rejuvenationを研究。
方法論よりも患者様が一番良くなる治療を提供することが 形成外科医の使命であると考えている。
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