ダイエットをしているのに思ったようにやせられない、ストレスに弱く「うつ」っぽくなることが多い、風邪を引きやすく体調を壊しやすい……。こんな不調、あなたはありませんか?
実は、これらの不調は、腸内環境が影響している可能性があるのです。
最近、巷で話題の『腸内フローラ』という言葉。腸内フローラとは、“腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)”のこと。腸内には多種多様な細菌が集まっていて、それが草むらのようになっていることから、その名がつきました。
多種多様な腸内細菌は、大腸の中に、約500種類、100兆個にも住み着いています。これらの腸内細菌は、年齢や生活環境などで、数や種類が変化します。
ビフィズス菌などの善玉菌が腸内に多いと便通だけでなく、体にもさまざまないい影響を与えてくれます。ところが、ウェルシュ菌などの悪玉菌が増殖すると、腸内環境が悪化して、便秘や下痢を引き起こしたり、何より発癌物質を産生することもわかっています。おならが臭いと思ったら要注意です。腸内の悪玉菌によって産生されたこのガスは、おならとして排泄されるだけでなく、体内に吸収されてしまいます。こうして吸収されたガスは行き場を失って、呼吸から排泄されたり、汗に溶け込んで排泄され、口臭や体臭の原因になります。この腸内環境の悪化は便秘・下痢だけでなく、免疫力の低下やうつ病などの心にまで影響することがわかってきました。
また、最近の研究では、太っている人と痩せている人の腸内細菌は異なっていて、太っている人には肥満を促進させてしまう腸内環境が存在するらしいことが米国の研究でわかってきたのです。
腸内細菌は年齢とともに変化し、低下すると言われています。
また、腸内細菌は、食事や手などに付着した菌などを体内に取り込むことで腸内に定着します。無意識に取り込むことが多いので、体にいいものだけでなく、有害な病原菌を飲み込むこともあります。
腸内には、有害な細菌が入ってきたときに、見極めて防御する“腸管免疫”というシステムがあります。ですが、腸内環境が乱れているとこの腸管免疫が正しく働かず、腸内環境はどんどん悪くなり、免疫力の低下やメンタル、肥満などにも影響を与えてしまうと考えられているのです。
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