日本形成外科学会専門医/麻酔科標榜医
脇坂 長興(わきさか ながおき)
ストッキングがかかとから伝線する、かかとやひじがひび割れ白く粉をふくなどの症状が現れたら、それはお肌のエイジングサイン。
肌の水分不足とターンオーバーの衰えから、乾燥した古い角質が表面に蓄積し、ひびわれてしまっています。
足のかかとの角層は、顔の角層に比べて10倍ほどの厚さです。また、皮脂線がない為、皮脂で保湿することができません。若い時は内側の水分が多く、ターンオーバーも活発なため、かかとやひじは柔らかいですが、肌が乾燥したり加齢によってターンオーバーが遅くなったりすることで、ときには角層が通常の2倍の厚さに達する場合もあります。
ただでさえ体重を支えるために皮膚が丈夫になりがちなかかとや、動きが激しいひじの表面は、水分が減少するとガサガサがさらに進み、歩く時、動かす時の圧力によってひび割れてしまいます。
乾燥がひどくなり、皮膚がカサカサして荒れた状態になると、皮膚の弾力がなくなるために、細かいひびが生じたり、皮膚の溝に沿って割れてしまったり、赤くただれ、強いかゆみもおきます。ひび割れが皮膚の奥の真皮層まで進むと血管が透けて見え、血がにじみ、ピリピリした痛みを伴い、ひどい時には、足のかかとが割れて歩くのをためらうなんてこともあります。
ひじやかかとの乾燥を防ぐには、毎日のお手入れが肝心です。無理なく日課にできるおすすめのひじ&かかとケアをご紹介しますので、ぜひ試してみてください。
[1] お風呂でしっかりと温まる
[2] 角質除去クリームを使ってひじやかかとをマッサージ(月に一回程度でOK)
[3] 入浴後には、たっぷりとクリームを塗ってひじとかかとを保湿します。この時、尿素入りの保湿クリームを使うのがおすすめですが、かかとがひび割れをおこしていたらセラミド配合のクリームを使いましょう。
[4] クリームをたっぷりと塗りこんだら、靴下をはいて成分の浸透を促します。
*時間のある時は、クリームを塗る前にかかと専用のシートパックを使ったスペシャルケアを入れて、スベスベもちもちのかかとに生まれかわりましょう。
この記事の監修
日本形成外科学会専門医/麻酔科標榜医
日本形成外科学会専門医/麻酔科標榜医/日本美容医療協会会員/特定非営利活動法人F.M.L.理事/医療法人 翠奏会理事長/聖マリアンナ医科大学幹細胞再生医学寄附講座講師
脇坂 長興(わきさか ながおき)
1962年生まれ。聖マリアンナ医科大学医学部卒業。
同大学病院の形成外科で skin rejuvenationを研究。
方法論よりも患者様が一番良くなる治療を提供することが 形成外科医の使命であると考えている。
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