この記事を書いた人
奈部川 貴子
睡眠は人生の1/3を占める、そういわれていたのは昔の話。日本人の睡眠時間は年々減り続け、週末に長く眠る「寝だめ」をすることで、何とか帳尻を合わせているという人もいる時代。シフトワークや長時間通勤、ハードワークゆえの短時間睡眠、夜型生活の増加などで睡眠の質も低下気味。常に睡眠不足や睡眠障害と隣り合わせです。
さらにスマホ中心のデジタル社会になり、四六時中ブルーライトをあびているため、体内時計が乱れて寝付きや寝起きも悪くなります。
睡眠時間が足りないなら時間を捻出すれば何とかなります。しかし睡眠の質の低下はそうはいきません。「眠りが浅い上に朝までぐっすり眠れない」「寝ても疲れが取れない」「熟睡したという満足感が得られない」このような悩みを抱え、悶々としている方は少なくないのでは?
厚生労働省 e-ヘルスネットによれば、「睡眠障害は多くの精神疾患でもっともよく認められる症状のひとつ。(中略)うつ病では他の症状に先駆けて不眠が出現することが多く……」と、睡眠障害とうつ病とのつながりについて記載されています。たかが不眠と軽く考えずに、眠りの質を高める工夫をすることが先決!
そこで現代人の眠りの悩みに、「ディエンチャン顔反射療法」のセルフケアをおすすめします。
ディエンチャンとは顔診断の意味で、ベトナム人鍼灸治療家ブイ・クォック・チャウが40年以上の臨床経験をもとに編み出した顔のリフレクソロジーです。
リフレクソロジーといえば、日本では足裏の反射区を刺激するセラピーが有名ですが、実は顔にも足裏のように反射区があります。顔は脳に近く、600個以上のツボとたくさんの反射区があり、顔から脳を刺激して神経系のネットワークに素早く働きかけることができるのです。そのため睡眠と深くつながりのある自律神経や抑うつ、悲しみなどの感情や痛みなどの感覚にもアプローチ。実際にディエンチャン顔反射療法をセルフケアに取り入れてもらった経験から、特に不眠の悩みには適しているといえます。(ディエンチャンのツボは、東洋医学のツボと違って数も600近くと非常に多く脳を効果的に刺激します)
手軽にできる顔のツボ押しでぐっすり眠れるようになった、という声が。お金も時間もかからないので、不眠でお悩みの方は試してみてはいかがでしょうか?
深い理論とは裏腹に、ディエンチャンの施術はとても簡単。眠りや自律神経、脳の視床下部、下垂体、松果体などの睡眠に関わるツボをスティックで押すだけなので、セルフケアにも適したテクニックです。
ツボ押しに使うスティックとして適しているのは、スマホやタブレットのタッチパネルペン。ちょうどいい細さのペン先がツボをしっかり捉え、イタ気持ちよく刺激できます。ツボ押しには綿棒やメイクアップブラシの柄を使ってみるのも一案。
スティックを用意したら、まず額全体を下の写真のツボを1つづつ15秒くらい、ゆっくり押してみましょう。押してみるとスティックがペコッとはまり、イタ気持ちよく圧痛感があるところがツボです。
不眠によいツボは眉上から額に集中しています。顔のセンターにある、眉間とあごのふくらみ上のツボ(A)を20秒づつ押して気を鎮めます。次に眉周辺のツボ(B)を15秒づつ押していきます(左右同時押しはNG)
最後に、額の真ん中で黒目の外縁の延長上にあるツボ(C)を押して終了です。
ディエンチャンのツボ押しは、入浴中や入浴前後1時間は避け、眠る前にリラックスした状態でおこなうと効果的です。時間的な余裕があれば、1日3回くらいおこなうと効果が早まります。
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