- 投稿日:
- 更新日:2023/06/28
薄毛に効く薬とは?毛髪研究の専門家・小山先生が解説
1.薄毛に効く薬とは
MC:
薄毛と聞いて思い浮かぶ薬といえば、育毛剤のイメージが強いのですが、どんな種類があるのでしょうか?
小山先生:
医学的に効果が証明されているものは薬になりますが、そんなにたくさんあるわけではないんです。ミノキシジルという塗り薬は毛が生えてくることが証明されていて、男性も女性も使えます。あと、もうひとつ男性に特化した飲み薬で、フィナステリドやデュタステリドという薬があります。これらの薬を飲むことで、髪の毛が薄くなるのを遅らせる効果があるのです。塗り薬と飲み薬を両方使うこともありますし、患者様の状況や考え方に合わせてどちらか一方を使うこともあります。
塗り薬(ミノキシジル)は、髪の毛が生えてくる、毛が増えるという薬です。もう一方の飲み薬(フィナステリド・デュタステリド)は、今後髪の毛が減っていくのを遅らせる効果があります。
とにかくすぐに効果が欲しい、今から半年後の髪の毛を増やしたいといった方には、塗り薬(ミノキシジル)がおすすめです。反対に、いますぐ髪の毛が生えなくてもいいけれど、最近抜け毛が増えてきて不安という場合や、今よりもさらに薄くなるのは嫌だなと思われる場合は、飲み薬(フィナステリド・デュタステド)がよいでしょう。
どちらか片方の治療だけでもよいですが、両方の薬を使用し、飲み薬で薄毛の原因を抑えながら、塗り薬で髪の毛を増やしていくというのが理想です。
MC:
長期戦と短期戦に分かれて薬を選択していくということですね。
小山先生:
そういうことになりますね。
2.薬局の薬と病院の薬の違いについて
MC:
ドラッグストアで買える薬と、病院で処方される薬には大きな違いがあるのでしょうか?
小山先生:
髪の毛の薬でいうと、原因を抑える飲み薬は病院でしか手に入りません。一方髪の毛が生えてくる塗り薬は、薬局でも購入が可能です。
MC:
内服薬が欲しかったり、長期戦を試したりしたいときには病院を選択するし、ちょっとチャレンジしたいなってときには市販薬でも大丈夫ということですね。
小山先生:
そういうことですね。
MC:
市販薬を買うときに気になる点があったんですが、外国産のものと日本産のものに効果の違いってあるのでしょうか?
小山先生:
使われている薬の成分は同じなので、外国製のほうが効き目があるということもないし、外国製のものは危ないといったこともないでしょう。ただ、インターネットの個人輸入を通して、外国製の同じ成分の育毛剤も購入できますが、何かあったときに相談しやすいのは国産のものかなと思います。
3.薬の副作用について
MC:
薬を使うにあたって、気になるところが副作用だと思うのですが、そういったものはあるのでしょうか?
小山先生:
どんな薬も副作用ゼロというわけにはいきません。発毛剤のミノキシジルでいうと、そんなに怖い副作用というのはなくて、あるとしても頭皮が少し赤くなったり、痒くなったりする程度です。いずれもミノキシジルの使用を中止すれば解決するものといえます。
男性専用の飲み薬(フィナステリド・デュタステリド)は薄毛の原因を抑えますが、男性ホルモンに関係する薬のため、まれに性欲減退や勃起が弱くなるといった報告があります。ただ、パーセンテージは決して高くないですし、私がクリニックで10年間患者様をみてきた中でも、重度の副作用が出たということはありません。
MC:
薬をどんどん使っていると、免疫がついてしまって、効果が薄れるということはあるのでしょうか?
小山先生:
耐性のことですね。私が勉強して知っている限りでは、薬に耐性がつくことはないはずです。ただ、5年も10年も治療を続けていれば、薬は同じように効いていても、元々の自分の細胞とか毛の組織は年老いていきます。そのため、薬の効き目は落ちていなくても、1番良かったときよりも少し毛が減ってしまうことはありえるでしょう。
MC:
効果が薄れたように感じることはあるということですね。
小山先生:
ただ、それは耐性とは呼ばないので、将来効き目が落ちたら心配だから、若いうちから治療を始めるのはやめておこうと考える必要はありません。今の状況で困っているのであれば、その段階で治療を始めたほうがよいでしょう。
MC:
気づいたら即行動ということですね。
小山先生:
そうですね。
4.薬は使い続けないといけない?
MC:
薬なんですけど、一度使ったらずーっと使い続けないと効果を保てないのでしょうか?
小山先生:
残念ながら、薄毛の治療では薬の使用を続ける必要があります。本来ならば、男性でも女性でも、年齢とともに少しずつ髪の毛が減っていくことが自然なんです。薬を使うことで、それを遅らせたり毛を増やしたりしているのですが、あくまでも薬の働きなので、やめれば元の自然な経過に戻ります。10年でも15年でも、治療で毛が増えてその状態でいたいなと思うのであれば、治療を続けていく必要はあるでしょう。
でも、90歳になってまでフサフサを求める方っていうのはなかなかいないから、悩んでいるときに少し治療をしてみるのがよいかもしれません。何年か治療をして、髪の毛のことがだんだん気にならなくなったり、周りの友達も髪の毛が減って自分だけが薄毛じゃなくなったりしてきたら、自然と治療を卒業していくということが多いですね。
MC:
こんな自分もいいな!と思ったら、薬の使用から離れていくということですね。
4.【まとめ】
MC:
今回の解説は小山先生でした。ありがとうございました。
今後も様々な病気や気になるからだの疑問について専門の先生と一緒に紐解いていきます。ぜひチャンネル登録・高評価をよろしくお願いします。
【医師の紹介】
小山太郎
Dクリニック新宿 院長医
2001年3月 慶應義塾大学 医学部 卒業
2001年5月 慶應義塾大学病院 入職
2007年3月 慶應義塾大学 大学院 博士課程 修了
2007年9月 Brigham and Women’s Hospital 入職
2010年4月 Dクリニック東京(旧 城西クリニック) 入職
2021年6月 Dクリニック新宿 院長就任
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教えて小山先生
北里大学医学部形成外科、同大学救命救急センター助教、東京大学医学部客員研究員を経て現在に至る。
さまざまな頭皮疾患に対する最新治療を常に探究し、丁寧で分かりやすい診療で患者様から信頼されている。