- 投稿日:
- 更新日:2023/06/28
AGAのメカニズムを専門家・小山太郎先生が解説!
1.男性型脱毛症(AGA)のメカニズム
MC:
まずは、AGAの具体的な定義について教えてください。
小山先生:
AGAは「Androgenetic Alopecia(アンドロジェネティック アロペシア)」の略で、日本では「男性型脱毛症」と呼ばれています。男性の加齢に伴う薄毛で、特徴としては生え際と頭頂部を中心に薄くなっていくことが挙げられます。
MC:
髪の毛の薄くなり方っていうのは、人それぞれ異なるものなのでしょうか?
小山先生:
AGAを発症すると、生え際と頭頂部が薄くなっていくことがほとんどです。この症状は男性全員にほぼ共通しているのですが、どこから薄くなっていくかは人によって違いがあります。一般的には「ハミルトン ノーウッド」と呼ばれる分類によって、AGAの進行度合いの確認をすることが多いです。
ハミルトン ノーウッド分類は、頭頂部と生え際の髪の毛の状態に注目する事で男性型脱毛症(AGA)を9つのタイプに分けています。この分類をもとにして、AGAの進行度合いを判断するのです。
MC:
脱毛にも種類があると思うのですが、細かく分けるといくつくらい種類があるのでしょうか?
小山先生:
脱毛症の種類は多岐にわたっています。当院を受診される男性の大半は、加齢に伴う男性特有の脱毛症「男性型脱毛症(AGA)」です。誰でも年齢とともに髪の毛は減っていきますが、その程度には個人差があります。男性型脱毛症の進行を抑える、あるいは発毛を促すためには投薬治療が必要です。
AGAの他にも、過度なストレスや無理なダイエット、発熱を伴う病気の影響で髪の毛が抜ける「急性休止期脱毛」、ストレスで自分の髪の毛を抜いてしまう「抜毛症」、免疫応答の異常による「円形脱毛症」、薬の副作用による脱毛などがあります。
MC:
脱毛症にこれだけたくさんの種類があるのには驚きです。
ちなみに、自分自身でどういった脱毛症なのかを特定することは難しいのでしょうか?
小山先生:
「男性型脱毛症(AGA)」は、生え際と頭頂部を中心に薄毛が進行していくのが特徴です。もし、後頭部や側頭部でも毛の量の減少が気になっている場合は、他の脱毛症を疑います。いずれのケースにおいても、抜け毛が続いている、明らかに薄くなったようであれば、かかりつけ医や皮膚科を受診するのがよいでしょう。医師は頭皮や毛髪の診察、必要があれば血液検査などを行って脱毛症の診断、治療方法の提案を行います。
MC:
抜け毛の量も判断基準が難しいですよね。
小山先生:
抜け毛の量は日によっても、季節によっても変わってきます。1日100本程度の抜け毛は問題ありません。もし1日に100本以上抜ける状態が長く続いているのであれば、かかりつけ医、皮膚科に相談するのがよいでしょう。
2.髪が生えるメカニズム
MC:
髪の毛が生えるメカニズムについて教えてください。
小山先生:
私たちの髪の毛は、「毛母細胞」が増殖することでできていきます。髪の毛は生えては抜けて、また生えてを繰り返します。これを「毛周期」「ヘアサイクル」と呼びます。毛周期の司令官の役割を担っているのが「毛乳頭細胞」です。
健康な髪の毛は通常2〜5年ほど伸び続け、その期間を「成長期」と呼びます。その後、毛乳頭から髪の毛の成長を止める指令が出て、毛根が小さくなっていくのです。この期間を「退行期」と呼び、2〜3週間続きます。髪の毛の成長自体は止まりますが、すぐに髪の毛が抜けるわけではありません。髪の毛は2〜3か月くらい抜けずに頭部にとどまっており、この期間を「休止期」と呼びます。
このように、「成長期」「退行期」「休止期」というヘアサイクルが繰り返されることで、髪の毛が生えては抜けて、また生えてを繰り返しています。これが髪の毛が生えるメカニズムです。
3.髪が薄くなるメカニズム
小山先生:
次に男性型脱毛症(AGA)で髪の毛が薄くなっていく仕組みについてお伝えします。健康であれば、髪の毛が生えたり抜けたりするサイクルは繰り返されます。このサイクルが変わらずに続く限り、髪の毛が減ることはありません。しかし、生えてくる髪の毛の量より抜ける髪の毛の量が多くなれば、髪の毛は薄くなっていきます。
男性型脱毛症(AGA)の場合、「ジヒドロテストステロン(DHT)」と呼ばれる男性ホルモンの作用で、ヘアサイクルの成長期(髪の毛が元気に伸びてくる期間)が短くなり、髪の毛が薄くなっていきます。
4.【まとめ】重要な3つのポイント
MC:
最後に大事なポイントのおさらいです。
①AGA=「Androgenetic Alopecia(アンドロジェネティック アロペシア)」=男性型脱毛症
②AGAは生え際と頭頂部で進行していくのが特徴
③AGAではヘアサイクルの成長期が短くなってしまっている
今回の動画では、主に上記の3つのポイントについてお伝えしました。
今後も、様々な病気や気になる身体の疑問について、専門の先生と一緒に紐解いていきましょう。
【医師の紹介】
小山太郎
Dクリニック新宿 院長医
2001年3月 慶應義塾大学 医学部 卒業
2001年5月 慶應義塾大学病院 入職
2007年3月 慶應義塾大学 大学院 博士課程 修了
2007年9月 Brigham and Women’s Hospital 入職
2010年4月 Dクリニック東京(旧 城西クリニック) 入職
2021年6月 Dクリニック新宿 院長就任
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教えて小山先生
北里大学医学部形成外科、同大学救命救急センター助教、東京大学医学部客員研究員を経て現在に至る。
さまざまな頭皮疾患に対する最新治療を常に探究し、丁寧で分かりやすい診療で患者様から信頼されている。