- 投稿日:
- 更新日:2024/02/19
フィンペシアについて解説します。フィンペシアの効果や副作用、他のAGA治療薬との違い、DクリニックのAGA治療の内容について詳しくご紹介します。抜け毛でお悩みの方は参考にしてください。
目次
フィンペシアとは
フィンペシア(finpecia)はフィナステリドという成分を含むAGA治療薬です。まずは、フィンペシアがどのようなAGA治療薬なのかをご紹介します。
プロペシアのインド版ジェネリック
フィンペシアはインドの製薬会社「シプラ社」が製造販売している、プロペシアのジェネリック医薬品です。もともとプロペシア錠は世界初のAGA治療薬として開発され国際特許を取っていましたが、フィンペシアは特許期間の満了を待たずして製造が開始されています。そのため日本では、フィンペシアはインド製のコピー版プロペシアという位置付けです。
日本では未承認のため個人輸入の通販でしか手に入らない
フィンペシアは現在日本では承認されていません。医師も一般の方も、フィンペシアを入手するためには個人輸入の通販サイトに頼らざるを得ないのです。しかし、個人輸入の通販サイトには偽物が多く出品されており、安全性が確認できないことからおすすめはできません。 フィンペシアはプロペシアよりも安く購入できるため、使用したいと思われる方も多いでしょう。しかし、プロペシアのジェネリックは他にもあるため、自己判断で通販を利用するのではなく、クリニックで相談して別の薬を処方してもらうほうが賢明です。 なお、Dクリニック東京ではフィンペシアを取り扱っておりませんが、患者様お一人おひとりにあった治療薬の処方をさせていただきますのでご安心ください。
効果・効能・作用・期間
次に、フィンペシアの効果・効能・作用・期間などについてご説明します。フィンペシアはプロペシアと同じ成分を使用した薬のため、基本的にはプロペシアと同じ効果や効能を発揮します。
フィンペシアの効果・効能
フィンペシアの効果や効能をお伝えする前に、AGAについて詳しく解説します。AGAは頭頂部や前髪の生え際(M字部分)から薄くなっていく脱毛症で、治療をしなければ症状はどんどん進行してしまいます。フィンペシアは、このようなAGAの進行を抑制するお薬です。 AGAは男性ホルモン「テストステロン」が、還元酵素「5αリダクターゼ」と結びつくことで悪玉男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」に変換され、毛母細胞の働きを阻害することで発症します。フィンペシアは「5αリダクターゼ」の働きを抑制することで「ジヒドロテストステロン」の発生を抑え、AGAによる抜け毛や薄毛を改善するのです。
フィンペシアが作用するタイプ
フィンペシアはAGAを発症している全ての方に効果があるわけではありません。実は5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があり、フィンペシアが作用するのはⅡ型のみです。基本的にⅠ型の5αリダクターゼには効かないと言われています。
フィンペシアが作用する期間
服用開始〜3か月 | 〜6か月 | 〜1年 |
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服用開始〜3か月 |
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〜6か月 |
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〜1年 |
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フィンペシアは服用開始から3ヶ月〜半年程度で効果を感じられる方が多いです。比較的早く効果を感じられるのはフィンペシアの特徴といえます。
フィンペシアの主成分
フィンペシアの主成分はフィナステリドです。フィナステリドは前立腺肥大症や前立腺がんの治療薬として開発されましたが、脱毛にも効果がみられたためAGA治療薬としての治験が開始されました。なお、フィナステリドが主成分のAGA治療薬は、プロペシア錠の他にも沢井製薬や東和薬品が製造販売する「フィナステリド」があります。
フィンペシアの副作用
フィンペシアには、プロペシアと同様の副作用が生じる可能性があります。発生頻度は高くありませんが、あらかじめ理解しておくようにしましょう。 ・肝機能障害 ・性欲減退 ・勃起機能障害 ・精力減退 ・初期脱毛 ・頻尿 ・眠気 ・下痢 ・頭痛 ・胃の不快感 なお、クリニックで診察を受ける場合は、患者様のお身体の状態を確認した上で、できるだけ副作用のリスクを避けられるよう処方してもらえます。しかし、フィンペシアは個人輸入の通販サイトでしか手に入らないため、自己判断で使用することとなります。自己判断での使用は副作用が強く出てしまう可能性だけでなく、命の危険性もあるため注意が必要です。費用を安く抑えることはできますが、身体への悪影響が懸念されるため、AGA治療は必ず専門のクリニックを受診するようにしてください。
副作用が生じても医薬品副作用被害救済制度は利用できない
医薬品副作用被害救済制度は、医薬品によって副作用が生じたときに保証や救済が受けられる制度です。フィンペシアは国内未承認のAGA治療薬のため、万が一副作用が生じたとしてもこの制度は適用されません。対して、プロペシアやザガーロなどをクリニックで処方された場合は、基本的には副作用によって生じた被害に対して保証や救済が受けられます。副作用が全くない医薬品はありませんので、いざというときにも身を守れるよう治療方法は慎重に選択する必要があります。
フィンペシアの注意点
フィンペシア服用に関する注意点についてお伝えします。
フィンペシアの服用方法・飲み方
フィンペシアは1日1錠服用する薬です。半分に割って服用すると効果がうまく発揮されない可能性があるため、服用する量やタイミングなどは自己判断で変更しないでください。
フィンペシアの禁忌
<前立腺がん>
フィンペシアは前立腺がんの検査で確認される「PSA」という値を下げてしまいます。そのため、前立腺がんが見落とされる可能性があるのです。フィンペシアを服用中に前立腺がんの検査を受ける場合は、必ず医師にフィンペシアを服用していることを申告するようにしましょう。
<未成年・女性の使用>
フィンペシアは20歳以上の男性しか服用ができません。子供だけでなく女性に対しても安全性は認められていないため注意してください。また、妊娠中の女性はフィンペシアを服用したり触れたりすることで、お腹の中の男の子の赤ちゃんに悪影響を及ぼす危険性があります。そのため、特に妊娠中の女性はフィンペシアを取り扱わないようにしましょう。
<飲み合わせ>
フィンペシアはお酒やグレープフルーツジュースで飲まないようにしてください。フィンペシアの成分は肝臓で分解されますが、お酒も肝臓で分解されるため負担が大きくなってしまいます。また、グレープフルーツジュースはフィンペシアの成分を分解する酵素の作用を抑制してしまうため、成分を体内に長く留まらせてしまい、副作用のリスクを高めてしまうのです。フィンペシアを服用するときは、必ず水かぬるま湯で飲むようにしましょう。
フィンペシアの初期脱毛について
初期脱毛とは、フィンペシアの服用直後に大量の毛が抜けてしまう状態のことです。薄毛治療薬を服用しているのに抜け毛?と驚かれるかもしれませんが、初期脱毛は薬が効いているからこそ起こる症状のため、過度なご心配はいりません。
通常、髪の毛は成長期(2年から6年)・退行期(2週間)・休止期(3ヶ月から4ヶ月)を繰り返すことで生え変わっていきます。これをヘアサイクルと呼び、成長期には髪の毛が太く強く育ち、退行期には髪の毛が成長しなくなります。その後休止期に入り、髪の毛が抜けやすくなるのです。 ヘアサイクルは数年ほどかけて1周しますが、AGAを発症すると成長期が短くなり、髪の毛が細く弱くなっていきます。やがて健康な髪の毛を作る力自体が衰えてしまうため、薄毛になってしまうのです。
フィンペシアを服用することでヘアサイクルが整い、健康な髪の毛が再び生えてくるようになります。新しい元気な髪の毛が生えてくる際、弱った古い髪の毛が押し出されるため、一時的に大量の抜け毛が発生してしまうのです。これを初期脱毛と言います。
フィンペシアを服用できない人
・フィンペシアの成分に対して過敏症のある方 ・妊娠中の方または妊娠の可能性がある方 ・授乳中の方フィンペシアは上記に当てはまる方には服用いただけません。あらかじめご了承ください。
フィンペシアと他薬品との違い
フィンペシアと主なAGA治療薬との違いについてご紹介します。
プロペシア錠(フィナステリド)との比較
フィンペシアとプロペシア錠は、どちらも主成分がフィナステリドのAGA治療薬です。効果や効能、副作用は基本的には同じですが、フィンペシアはジェネリックとなるため安価で購入できます。しかし、日本では未承認のため個人輸入の通販サイトでしか手に入らず、偽物が混ざっている可能性が高いためおすすめはできません。
プロペシア錠のジェネリックは他にもいくつかあり、クリニックで処方してもらえるものもあるため、自己判断で購入せず医師に相談するようにしましょう。ザガーロカプセル(デュタステリド)との比較
ザガーロカプセルは主成分がデュタステリドのAGA治療薬です。5αリダクターゼⅠ型・Ⅱ型の両方に作用し、フィンペシアよりも体内に長く成分が留まることから、AGAの原因に対して幅広く対応でき、高い治療効果が期待できます。
ただし、全ての方にザガーロカプセルが適しているわけではなく、フィンペシアとザガーロカプセルのどちらがあっているかは患者様によって異なります。
ミノキシジルとの比較
ミノキシジルは血行を促進して髪の毛の成長を促す薬です。内服薬と外用薬があります。フィンペシアなどの飲み薬とミノキシジルの塗り薬を併用して治療を行うことが多いです。フィンペシアのみでも治療効果は見込めますが、ミノキシジルの併用によってより高い治療効果が望めます。フィンペシアは抜け毛の抑制をする守りのAGA治療、ミノキシジルは発毛を促進する攻めのAGA治療とイメージするとわかりやすいでしょう。当院でもAGA内服薬と同時にミノキシジル外用薬を処方することがあります。
Dクリニックの薄毛治療について
フィンペシアについてお伝えしてきましたが、国内未承認のAGA治療薬のため、当院では取り扱いがございません。当院はフィンペシア以外のAGA治療薬によって治療を行なっておりますので、抜け毛や薄毛にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
院内製剤で患者様にあった治療薬を処方
当院は院内製剤を行なっており、患者様にあった成分・濃度のAGA治療薬をオリジナルで処方しております。例えば、フィンペシアの主成分であるフィナステリドに、頭皮環境を整えるビタミン類、髪の毛の成長に不可欠な亜鉛を加えるなど、患者様の状態に合わせて細かく成分を調整しております。 一般的なAGAクリニックでは、製薬会社の作るプロペシア錠やザガーロカプセルが処方されますが、当院は細かく濃度や成分を調整した独自の治療薬を処方するため、お一人おひとりに適した治療が可能です。
毎月の診察で治療の進捗を確認
当院のAGA治療は、お薬を処方すれば終わりではありません。毎月診察をお受けいただき、じっくりと治療の進捗を確認することで、お一人おひとりに合わせた治療が可能です。お薬の処方だけでは、どうしても薬を飲むのを忘れてしまったり、途中で諦めたりすることがありますが、医師と毎月顔を合わせサポートを受けることで、しっかりと治療に向き合うことができます。その結果、高い治療効果が期待できるのです。
2つの治療方法で患者様をサポート
当院には「アドバンスト発毛治療」と「単剤処方治療」の2種類の治療方法があります。
アドバンスト発毛治療は、内服薬と外用薬を組み合わせることで、抜け毛の抑制と発毛の促進を同時に行います。そのため、毛量増加に効果が見込まれるのです。
対して単剤処方治療は、内服薬によって抜け毛を抑えるため、毛量を維持することができます。
当院のほとんどの患者様はアドバンスト発毛治療を選ばれていますが、どちらの治療が良いかは医師とご相談の上決めていただきます。
症例写真
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20代 M型
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初診時
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4か月後
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6か月後
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30代 O型
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初診時
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3か月後
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5か月後
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40代 MO型
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初診時
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3か月後
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6か月後
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50代 MO型
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初診時
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3か月後
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7か月後
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当院でアドバンスト発毛治療を受けられた患者様の症例です。半年程度で毛量が増加していることがわかります。
フィンペシアのよくある質問
ANSWER
初期脱毛は薬が正しく作用しているために起こる症状です。一時的な脱毛のため、基本的には放置していても問題ありません。ただし、どうしても気になる場合は医師に相談してみてもよいでしょう。ANSWER
フィンペシアを服用中に子供ができても、基本的には問題がないとされています。ただし、妊娠中の女性がフィンペシアに触れると、有効成分が皮膚から吸収され男性胎児の生殖器の発育に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、妊活中のフィンペシアの服用は問題ありませんが、女性のフィンペシアの取り扱いには注意してください。ANSWER
フィンペシアの服用中にも子作りは可能です。ただし、発生頻度は高くありませんが、フィンペシアの副作用には性欲減退などがあり、妊活にも影響を及ぼすことが懸念されます。ANSWER
フィンペシアの効果は、早い方では服用から3ヶ月後、ほとんどの方が半年程度で実感されます。ただし、効果の現れ方には個人差があります。ANSWER
フィンペシアを服用していても抜け毛が減らないなど、効果をなかなか実感できないことがあるでしょう。しかし、フィンペシアは3ヶ月〜半年程度で効果を感じ始める薬のため、最低でも3ヶ月は継続して服用するようにしてください。また、服用をやめると抜け毛が再び増えてしまいます。ANSWER
フィンペシアには、以前コーティング剤としてキノリンイエローWS(黄色203号)というタール色素が使用されていました。このキノリンイエローが発がん性物質であるという噂が流れており、ヨーロッパでは子どもの多動性障害や注意欠陥が増えるとして、キノリンイエローなどの6種類の合成着色料を自主規制対象としました。これらの経緯から、現在ではフィンペシアにキノリンイエローは使用されておらず、箱にキノリンイエローフリーという表記があるのです。
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【サイト監修】
安田 吉宏
Dクリニック東京 院長/医学博士/
日本専門医機構認定形成外科領域専門医
北里大学医学部形成外科、同大学救命救急センター助教、東京大学医学部客員研究員を経て現在に至る。
さまざまな頭皮疾患に対する最新治療を常に探究し、丁寧で分かりやすい診療で患者様から信頼されている。