- 投稿日:2022/06/14
- 更新日:2023/11/09
AGAとは?
AGAの原因・対策・治療例と当院の薄毛治療について
最近では一般的となった「AGA」について、具体的にどのような症状のことを指すのでしょうか。薄毛に悩む方のために、AGAの症状や原因、治療方法などについて詳しくご説明します。当院での治療例も併せてご紹介しますので、薄毛にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
【記事監修】
脇坂 長興
Dクリニック東京 医師
日本形成外科学会専門医/麻酔科標榜医
AGAとは?「進行する」脱毛症
AGAとは「Androgenetic Alopecia(アンドロジェネティック アロペシア)」の略で、「男性型脱毛症」のことを指します。「男性型」とあるように主に男性が発症する脱毛症で、30代~50代の方だけでなく20代の方でも発症することがあります。
AGAの最も大きな特徴と注意点は「進行性」であるということです。つまりAGAは一時的な症状でないため自然に治ることがなく、放っておくと時間の経過とともに症状が進んで行きます。そのためAGAには「早期発見・早期治療」が欠かせません。AGAの治療法は内服薬や外服薬の利用が主流ですが、他にも毛の再生力を高めるHARG療法や成長因子剤を頭皮に注入する方法などもあります。
AGAの進行パターン
「頭頂部」「額の生え際」「前頭部」これらの部分から抜け毛が目立ち始め、最終的には正面から頭頂部にかけて肌が露出するようになります。
これは、頭頂部や前頭部に抜け毛の原因となる「脱毛ホルモン」が多く分布しているからです。脱毛が進行性であり、上記のようなパターンをたどっている場合、AGAを疑いましょう。頭髪の状態を写真に収めて記録しておけば、脱毛の経過も手軽にチェックできます。
AGA患者の推移
Dクリニックは1999年7月に頭髪に関する治療を始めてから現在まで、22年間で277万人以上の方の治療を行ってきました。治療を始めた当時は少なかった来院数も、現在は増え1ヵ月平均17万7000人の方が治療や相談に訪れています。
もともとAGAで悩む人は潜在的に多かったと見られますが、治療が一般化したことやオンライン診療の制度が整い気軽に相談できるようになったことも来院数増加の理由でしょう。
AGAの原因
AGAが発症する原因は遺伝や生活習慣の乱れなど、人によって異なります。また複数の原因が重なっていることもあるのです。ここからは、AGAの原因の1つである遺伝と生活習慣について、詳しく解説していきます。
遺伝
AGAは「5αリダクターゼ」と呼ばれる酵素が、男性ホルモン「テストステロン」に作用し、AGAの原因物質である「ジヒドロテストステロン(DHT)」を生成することで生じます。このDHTは、毛根にある「アンドロゲンレセプター」と結合することによって、毛母細胞の活動を抑制し、髪の毛の成長を妨げます。実は、この5αリダクターゼの活性度やアンドロゲンレセプターの感受性の高さは、遺伝により引き継がれることがわかっています。これらの遺伝によるAGA発症リスクは、遺伝子検査をすることで予測することが可能です。
生活習慣
生活習慣が直接AGAの発症に関わるといったデータはなく、立証されていません。しかし、生活習慣の乱れによって頭皮の血行が悪くなると、AGAの進行に影響を及ぼすことが考えられます。そのため生活習慣の見直しはAGAの治療や予防に欠かせません。血行不良を引き起こしやすい生活習慣の例は以下の通りです。
- ・運動不足
- ・多少の喫煙習慣
- ・過度なストレス
- ・睡眠不足、睡眠の質の低下
- ・多量の飲酒習慣
- ・栄養の偏った食事
全てをすぐに改善するのは難しいかもしれませんが、少しずつでも生活習慣の見直しを行うことが大切です。できることから順番に、取り組んでいきましょう。
AGA発症のメカニズム
髪の毛には、1本1本寿命があり「成長期→退行期→休止期」と呼ばれる一連の流れ(ヘアサイクル)を一定の周期で繰り返しています。
成長期:髪が生え数年かけて太く長く成長する
退行期:毛球が退化
休止期:髪が抜ける
通常成長期は、2年〜6年程度かけて髪を太く長く成長させます。しかし、AGAを発症すると、成長期が数ヶ月〜1年程度と短くなり、髪が太く長くなる前に抜けてしまいます。
これは、男性ホルモンの「テストステロン」が「5αリダクターゼ」という還元酵素に作用され、より強い男性ホルモンである「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換されることが原因です。ジヒドロテストステロン(DHT)はアンドロゲンレセプターと結合することで脱毛因子を増やし、毛乳頭や毛母細胞に対して「髪が抜けるように」と指示を出します。
その結果、ヘアサイクルが乱れてしまい、最も大切な成長期が短くなることで、柔らかく短い毛ばかりが増えてしまいます。髪の毛が細くなることで密度が低下し、抜け毛が増えることで薄毛になるのです。
AGAの治療方法
ここでは、AGAの主な治療方法について見ていきます。クリニックにより実施していない治療法もありますので、希望の治療法がある場合は必ず確認しておきましょう。
内服薬の使用
AGA治療で最も主流なのが、内服薬による投薬治療です。 代表的な内服薬には、プロペシア錠(主成分:フィナステリド)・ザガーロカプセル(主成分:デュタステリド)などが挙げられます。これらは全て医薬品のため、少なからず副作用があり、医師の処方のもとで服用する必要があります。代表的な内服薬は次の通りです。
プロペシア
プロペシア錠は、抜け毛の進行抑制・改善に効果が見込まれる、日本国内で初めてAGA治療薬として厚生労働省に認可された内服薬です。男性ホルモンの働きを抑制し、抜け毛を予防するため、AGA以外の脱毛症や女性の薄毛治療には効果が期待できないと言われています。正しい用法・用量を守って服用すると、副作用が生じることはほとんどありません。
<副作用>
・頭痛・胃の不快感・下痢・眠気・頻尿・勃起機能障害・精力減退・性欲減退・初期脱毛
ザガーロカプセル
ザガーロカプセルは、プロペシア錠に次ぐ新たなAGA治療薬です。ザガーロカプセルの主要成分である「デュタステリド」は、AGAの原因となる「ジヒドロテストステロン(DHT)」の産生を抑制するため、AGA治療に効果が見込まれます。プロペシア錠よりも、ジヒドロテストステロン(DHT)の産生を抑制する効果が高いと考えられているため、得られる効果にも期待が持てます。
<副作用>
・勃起機能障害・射精不能・射精障害・乳房肥大・気力の低下・むくみ・体毛の脱毛・多毛症・初期脱毛
外用薬の使用
外用薬を用いた治療方法では、頭皮に直接薬剤を塗布します。薬剤は、頭髪の育毛促進が証明されている、ミノキシジルを用います。1日2回、気になる部分に塗布するだけの治療で、内服薬と併用して処方されることが多いです。薬局でも手に入れることができますが、クリニックでは有効成分の含有量が多い治療薬があります。代表的な外用薬について次に説明します。
ミノキシジル
ミノキシジルの外用薬です。ミノキシジルには、ヘアサイクルを正常に戻す効果が見込まれます。具体的には、休止期から成長期への誘導・成長期の延長作用があると言われています。この働きによって、髪の毛の量を増やし、太く長い毛に成長させる効果が期待できます。また、ミノキシジルには外用薬のほかに錠剤であるタブレット(ミノタブ)がありますが、外用薬のミノキシジルの副作用には体調を左右するものだけでなく、塗布する頭皮に生じるものもあります。
<副作用>
・かゆみ・めまい・火照り・低血圧・多毛症・初期脱毛
HARG療法
HARG療法とは、毛髪再生に効果が期待できる成分を、直接頭皮に注入し、発毛を促進させるAGA治療です。幹細胞から抽出された150種類以上の細胞成長因子(グロースファクター)に、ビタミンや血行促進剤を配合することで、発毛や育毛に効果が期待できます。注入方法には、注射によるものと、針を用いないメドジェットと呼ばれる方法があります。男性・女性ともに受けることが可能な治療方法です。
※当院では施術はおこなっておりません。
光・LED治療
光治療やLED治療は、毛根(毛乳頭)に高輝度LEDライトを照射することで毛髪の成長を促す「細胞増殖因子」にアプローチする方法です。また毛根(毛乳頭)に熱の刺激を与えることで、毛母細胞の発達を促します。LED治療は光や熱のエネルギーを使用するため、肌にダメージを与えにくく自然な回復を促せる点がメリットです。
HARG療法と組み合わせることで育毛効果も期待できることから、セットで治療を行うクリニックも少なくありません。
※当院では施術はおこなっておりません。
成長因子による毛髪再生
成長因子による毛髪再生治療は、成長因子が配合された薬剤を頭皮に注入するAGA治療です。注入する薬剤は成長因子の複合体の他にも、発毛を促進する栄養素であるコエンザイムQ10やヒアルロン酸などが配合されています。
※当院では施術はおこなっておりません。
かつら・植毛
かつらはすぐに見た目を改善でき、AGA治療と並行して使えるメリットがあります。試すのが簡単で入手もしやすいため、利用している方も多いでしょう。
植毛には人工植毛と地毛植毛の2種類があり、髪やその代用品を頭皮に植え付けることで見た目の改善を目指します。AGAに使用されることが多いのは人工植毛です。後頭部や側頭部の毛髪を皮膚組織ごと採取し移植する地毛植毛と比べると、人工植毛ではすぐに髪の量を増やせることがメリットとして挙げられます。
かつらや人工植毛など、人工的に作られた髪の毛には違和感があると思われがちですが、本物のように見せる技術や植毛時の技術向上によって、近年ではほとんど違和感のない仕上がりを目指せるようになりました。
※当院では施術はおこなっておりません。
DクリニックのAGA治療
ここからはDクリニックで行っている2つのAGA治療方法と、治療の流れやポイントを解説します。Dクリニックでは「アドバンスト発毛治療」と、「単剤処方治療」を行っています。個々の頭皮の状態や症状によっても適した治療が異なるため、まずは治療内容を知っておくことが大切です。
アドバンスト発毛治療
アドバンスト発毛治療は発毛を目的としたAGA治療です。頭皮の状態やAGAの症状に合わせて内服薬と外用薬を処方し、様々な角度から薄毛にアプローチを行います。内服薬と外用薬を組み合わせて治療を行うことで、相乗効果が期待できます。治療期間は人によって異なりますが、平均6か月ほどで発毛を実感することが多く、早い方だと3か月で発毛を実感した方もいます。アドバンスト発毛治療はAGAの進行を食い止めたい方だけでなく、進行してしまった薄毛を「なんとかしたい」と考えている方にもおすすめです。
単剤処方治療
単剤処方治療は1つの薬剤のみを使用するAGA治療です。内服薬を用いることで薄毛の進行抑制効果が期待できます。
単剤処方治療はAGAが大きく進行していない方はもちろん、アドバンスト発毛治療によって発毛が進行し、状態を維持したい方も選択されています。
アドバンスト発毛治療 | 単剤処方治療 | |
---|---|---|
治療内容(初診) | ・診察 ・血圧測定 ・マイクロスコープ ・頭部撮影 ・血液検査 | ・診察 ・血圧測定 ・マイクロスコープ ・頭部撮影 ・お薬代(30日分) |
治療内容 (2回目以降) | ・診察 ・血圧測定 ・マイクロスコープ ・頭部撮影 ・お薬代(30日分) | ・診察 ・血圧測定 ・マイクロスコープ ・頭部撮影 ・お薬代(90日分) |
患者様に適した治療薬を処方
当院では、基本的に投薬治療を行なっております。まずは患者様のAGAの症状や全身の健康状態を拝見し、血液検査で薬の投与が体に影響を与えないかどうかを確認します。その上で、患者様ひとりひとりに適した治療薬を決定いたします。また、必要に応じて外用薬を処方する場合もございます。
治療を始めてから発毛体感まで
当院では、発毛効果を継続して確認するために頭部の撮影を行います。初診時と再診時にスタッフが写真撮影をし、医師が投薬治療の効果の有無を判断します。患者様にも頭部の状態をご確認いただけますので、不明点や不安な点は気兼ねなくお尋ねください。
治療段階に応じた適切なアドバイス
当院では、治療段階に応じて適したアドバイスをさせていただきます。当院の医師は、皮膚科・形成外科・メンタルヘルス(精神神経科)などの各分野の経験豊富な医師の集団です。AGA治療に関して、学会での発表を幾度も行なっており、AGAに関する知識や経験、治療症例なども豊富です。
そのように多くの治療実績を踏まえた医師たちが、患者様一人ひとりの治療段階に応じて、適切なアドバイスをさせていただきます。
日頃の生活習慣に関することから、精神的な部分のケアまで、患者様のお話を十分お伺いした上で、無理のないご提案をさせていただきますので、安心してご相談ください。
DクリニックのAGA治療費用
DクリニックのAGA治療費用は治療方法や使用する薬剤によって異なります。初診の費用と2回目以降の費用は以下の通りです。
アドバンスト発毛治療 | 単剤処方治療 | |
---|---|---|
費用:初診 | 8,800円(税込) | 4,400~9,900円(税込) |
費用:2回目以降 | 33,000円(税込) | 16,500~23,100円(税込) |
DクリニックのAGA治療の症例画像
AGAについてのよくある質問
ANSWER
まずは、ご自身で頭皮ケアや育毛剤・発毛剤を使ってみましょう。発毛治療をするかどうかは、診察をして治療法や自己ケアの方法を説明してもらい、治療にかかる期間や費用もすべて納得してからゆっくりと考えればよいので、1人で悩まず、気軽に受診することをおすすめします。
ANSWER
AGAの発症は基本的に遺伝が大きな要素を占めます。薄毛に関係するとされる様々な生活習慣の見直しだけではAGAの進行を遅くすることはできても、発毛やAGAの改善までは難しいようです。
ANSWER
皮膚疾患に伴う脱毛なら一般皮膚科の治療が適しています。また、一般皮膚科ではAGAの進行を抑制する処方をしてもらえます。AGAの診断、頭皮の診察、生活習慣の指導、発毛治療を希望の場合は一度、頭髪治療専門病院で相談してみてください。
ANSWER
国内で流通する一般医薬品は、1%ミノキシジル外用薬と5%ミノキシジル外用薬です。当院では、頭髪クリニック専用のミノキシジル含有外用薬を院内調剤しています。頭髪治療の専門医師が内服治療に合わせて、6%、10%、14%の中から最適濃度のミノキシジルを処方します。
ANSWER
オンライン診察など遠隔診療も利用可能です。ただし基本的に、初診、再診ともご来院いただいての対面診察をおすすめしています。
ANSWER
AGAも個性のひとつと考えてもよいでしょう。ただし、見た目の年齢が実年齢よりはるかに上に見える場合、女性が好印象を抱くことは少ないようです。また、ご自身の薄毛を気にしすぎた消極的な行動や態度が好かれることも少ないでしょう。
AGAの治療は専門機関のDクリニックがおすすめ
AGAは自然治癒が難しい進行性であるため、早期発見・早期治療が大切です。20代の若い世代でも発症することがあり、生活習慣や遺伝、男性ホルモンが大きく関わっています。自分の力で治すことが難しいAGAの治療法には内服薬や外用薬などの方法があり、医療機関の受診が必要です。
DクリニックはAGA専門のクリニックで国内最多の臨床数を誇ります。カウンセリングは無料なので、少しでも気になる症状があればぜひ相談してください。
【記事監修】
脇坂 長興
Dクリニック東京 医師
日本形成外科学会専門医/麻酔科標榜医
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【サイト監修】
安田 吉宏
Dクリニック東京 院長/医学博士/
日本専門医機構認定形成外科領域専門医
北里大学医学部形成外科、同大学救命救急センター助教、東京大学医学部客員研究員を経て現在に至る。
さまざまな頭皮疾患に対する最新治療を常に探究し、丁寧で分かりやすい診療で患者様から信頼されている。